...からりと廂(ひさし)を鳴らしたのは...
泉鏡花 「霰ふる」
...それでも空はからりと晴れ渡つたままで...
太宰治 「右大臣実朝」
...……気まぐれな梅雨の空が午時分からからりと晴れて...
田中貢太郎 「蛾」
...翌朝はまだ風はあったがからりと晴れていた...
豊島与志雄 「絶縁体」
...大きなのはからりと...
中勘助 「妹の死」
...自然(しぜん)は始(はじ)めて自己(じこ)の滿足(まんぞく)を得(え)た樣(やう)にからりと快(こゝろ)よい空(そら)を拭(ぬぐ)うて暑(あつ)い日(ひ)の光(ひかり)を投(な)げ掛(か)ける...
長塚節 「土」
...他(た)の雜木(ざふき)は其(そ)の葉(は)をからりと落(おと)して其(そ)の梢(こずゑ)よりも遙(はるか)に低(ひく)く垂(た)れて居(ゐ)る西(にし)の空(そら)の明(あか)るい入日(いりひ)を透(すか)して見(み)せるやうに疎(まばら)に成(な)るのに...
長塚節 「土」
...からりと外から大きく地をすつて立てた足の爪先へ斜に据ゑる...
長塚節 「菜の花」
...自分の部屋の障子を開けると空はからりとしてすべてが皆きら/\した日光を浴びて居る...
長塚節 「隣室の客」
...からりと覚めるのかしら...
夏目漱石 「明暗」
...幸(さいわい)にその日は十一時頃からからりと晴れて...
夏目漱石 「門」
...通(とほり)へ來(く)ると急(きふ)にからりと氣(き)が晴(は)れた...
夏目漱石 「門」
...からりとした玄關(げんくわん)先(さき)を控(ひか)えて...
夏目漱石 「門」
...障子(しょうじ)がからりとあいたから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...からりと乾(かわ)いて風に吹き荒(あ)れていた...
林芙美子 「河沙魚」
...すぐからりと気持ちが晴れて...
林芙美子 「新版 放浪記」
...またからりと晴れた天気にもどった...
原民喜 「夏の花」
...十月二十三日〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕十月二十三日 第四十六信きょうはからりとした天気です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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