...ヨオ背中がかゆいよオなどといって書生を怒らせたものである...
海野十三 「蠅男」
...かゆいとかぐらいへんじをしても...
海野十三 「爆薬の花籠」
...また如才なくてかゆいところへ手の届くような者もあります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...さかなを引く猫にあてても描はかゆいとも思やしません...
太宰治 「新釈諸国噺」
...むずかゆい様な面映(おもは)ゆさでした...
田中英光 「オリンポスの果実」
...かゆいようなくすぐったいような泣きたいような痛さになる...
寺田寅彦 「自由画稿」
...三つの「かゆい話」のぶつかったのは全く偶然のコインシデンスである...
寺田寅彦 「破片」
...うれしくなくって?」野々宮さんはかゆいような顔をした...
夏目漱石 「三四郎」
...ついでに背中(せなか)のかゆいところまでかくのですが...
新美南吉 「和太郎さんと牛」
...ひとり畝道をあるきつかれて野中の丘に坐すればなにごとの眺望かゆいて消えざるなし...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...あゝ髪結さんにも行きたいなあ、もう十日あまりも銀杏返えしをもたせて、地がかゆい...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...身体のかゆい場所を見つけた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...インキンがセットでむれてかゆい...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...かゆい所へ手の届くように経営されている(それは一見した人は一致して主張しているところである)ペテルスブルグとモスコウとの...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...変にかゆいようなの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼女のかゆい乳房のうえに覚えあるものをよみがえらせた...
室生犀星 「野に臥す者」
...あっちもこっちもかゆいのである...
山之口貘 「詩とはなにか」
...かゆい所へ手が届くほどだった...
吉川英治 「私本太平記」
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