...女々(めめ)しさを退けるようにむずかゆい手を腕の所で堅く組む...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...○かゆい(家につくちょっと前から始まる)――なんで...
海野十三 「地獄街道」
...ヨオ背中がかゆいよオなどといって書生を怒らせたものである...
海野十三 「蠅男」
...かゆいところに手が届くように父の看護をするので...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...かゆいようなくすぐったいような泣きたいような痛さになる...
寺田寅彦 「自由画稿」
...かゆい所をかくような気がする...
寺田寅彦 「路傍の草」
...たとえば夜に眠る、道を歩く、飯を食う、雲を眺める、呼吸をする、かゆい所をかく、くしゃみをする、野球を観る、ラジオを聞く……こんなことは日記には残っても神の手帳には残らぬ...
永井隆 「この子を残して」
...あゝ髪結さんにも行きたいなあ、もう十日あまりも銀杏返えしをもたせて、地がかゆい...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...身体のかゆい場所を見つけた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...インキンがセットでむれてかゆい...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それからスルスルと行くさきざきにむずかゆい感じを起させながら胸を這って袖口から出た...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...変にかゆいようなの...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かゆい訳が有ってかゆいだ...
三好十郎 「おりき」
......
三好十郎 「捨吉」
...彼女のかゆい乳房のうえに覚えあるものをよみがえらせた...
室生犀星 「野に臥す者」
...往々にして手がひとりでにかゆい所にとどいてしまうように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かゆいところを掻かないではいられなかったのである...
山之口貘 「詩とはなにか」
...上では、いつになく二官の荒い声と足音につれて、お蝶の泣くような声が聞こえだしていたので、「ええ、耳がかゆいぞ、こりゃまた何か、いいことを聞く前兆かも知れねえ」と伊兵衛はそろそろ起上がッて、体じゅうを耳にしました...
吉川英治 「江戸三国志」
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