...頭のかゆいのは幸福であるしるし...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ヨオ背中がかゆいよオなどといって書生を怒らせたものである...
海野十三 「蠅男」
...かゆいところに手が届くように父の看護をするので...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...腹が痛むとか、背がかゆいとか、足をくじいたとか、膝をすりむいたとかいうて、不便なく意を通じているだけで、腹とはどこからどこまでをいうか、腹と背との境はどこにあるか、どこまでが膝の領分でどこから先が、足の範囲かというようなことはまるで考えずにいる...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...さかなを引く猫にあてても描はかゆいとも思やしません...
太宰治 「新釈諸国噺」
...三つの「かゆい話」のぶつかったのは全く偶然のコインシデンスである...
寺田寅彦 「破片」
...その翌日草の当たった両手両足および肩にかゆい紅色の丘疹を生じ...
永井隆 「長崎の鐘」
...それがかゆいものだから...
永井隆 「長崎の鐘」
...かゆいやうな感じを覚えたが...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...うれしくなくって?」野々宮さんはかゆいような顔をした...
夏目漱石 「三四郎」
...ついでに背中(せなか)のかゆいところまでかくのですが...
新美南吉 「和太郎さんと牛」
...あゝ髪結さんにも行きたいなあ、もう十日あまりも銀杏返えしをもたせて、地がかゆい...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...身体のかゆい場所を見つけた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...それからスルスルと行くさきざきにむずかゆい感じを起させながら胸を這って袖口から出た...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...少しかないと舌がかゆいでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...往々にして手がひとりでにかゆい所にとどいてしまうように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かゆいところを掻き出したのが病みつきになったみたいなものなのである...
山之口貘 「詩とはなにか」
...かゆい所へ手が届くほどだった...
吉川英治 「私本太平記」
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