...ゆかみて蓋(ふた)のあはぬ半櫃(はんびつ)兆(てう)草庵(さうあん)に暫く居ては打(うち)やふり蕉(せを)いのち嬉しき撰集(せんじふ)のさた来(らい)芭蕉が「草庵に暫く居ては打やふり」と付けたる付け方...
芥川龍之介 「雑筆」
...下方(した)を流(なが)るる渓流(たにがわ)の上手(かみて)は十間(けん)余(あま)りの懸崕(けんがい)になって居(お)り...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...上手(かみて)も...
太宰治 「春の枯葉」
...上手(かみて)の出入口から退場...
太宰治 「春の枯葉」
...(言いながら気軽に上手(かみて)より退場)風さらに強く吹く...
太宰治 「春の枯葉」
...△放浪によりてえたる貧しき収穫より――旧作□美しき人を泣かして酒飲みて調子ばづれのステヽコ踊る旅籠屋の二階にまろび一枚の新聞よみて一夜をあかす酒飲めど酔ひえぬ人はたゞ一人欄干つかみて遠き雲みる酔覚の水飲む如く一人(いちにん)に足らひうる身は嬉しからまし△ △ △△先日の句会では愉快でした...
種田山頭火 「雑信(二)」
...上手(かみて)から一人の着物の前をはだけてひき擦(ず)るように着た痩せた男が路いっぱいにふらりふらりと大股に左右に揺れて降りてくるのを見た...
田畑修一郎 「石ころ路」
...村の上手(かみて)を支配していた...
知里真志保 「あの世の入口」
...舟は平等院上手(かみて)の岸についた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...堤防の上をかみてへかみてへと河を溯ってゆきました...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...上手(かみて)から聞えて来たのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...橋の上手(かみて)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兩國といへばにぎわ敷(しき)所(ところ)と聞ゆれどこゝ二洲橋畔(けうはん)のやゝ上手(かみて)御藏(みくら)橋近く...
長谷川時雨 「うづみ火」
...いつもいつも上手(かみて)の年古りた柳の影で...
牧野信一 「バラルダ物語」
...序幕芝神明(しんめい)桜茶屋の場は磯部家用人岩上典蔵(いわかみてんぞう)が主家を乱さんと謀(はか)る筋を利かす...
三木竹二 「明治座評」
...さっき見た川の上手(かみて)を和江(わえ)という所まで往って...
森鴎外 「山椒大夫」
...谷茶前の浜にスルル小(グワ)が寄ててんどうスルル小やあらん大和ミジュンどやんてんどうアフィ達やうり取いがアン小達やかみてうり売いがうり売ての戻いぬアン小が匂いぬしゆらさというのである...
山之口貘 「チャンプルー」
...さきの執権高時の無二の愛臣というだけでもう彼を特別な羽ブリの人物としかみてないが...
吉川英治 「私本太平記」
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