...西洋罫紙(けいし)にペンで細かく書いた幾枚かのかなり厚いもので...
有島武郎 「或る女」
...かなり高級な写真機を持つているようである...
大下宇陀児 「擬似新年」
...成はもう出発してかなり時間が経っていた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「成仙」
...山陰側と山陽側とでは砂鉄の性質がかなりちがつてゐるといふ...
田畑修一郎 「出雲鉄と安来節」
...証書の束のなかにはかなりな金額の記されたものもあった...
徳田秋声 「黴」
...みんなのお蔭さんでな」母はかなり疲れたらしく...
外村繁 「日を愛しむ」
...炉の中にはかなりよく火が燃えていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...まだかなり遠く隔っている森の中の伐木の音が...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...私は今でも足はかなり達者だが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...この「水祝い」がかなり無作法なものになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...かなりの労苦を伴った仕事であったことだろうと想像される...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究」
...その他についてはかなり高い趣味を持ち...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...かなり泡を食って船客の信頼を失い...
牧逸馬 「運命のSOS」
...かなり縹緻(きりょう)よしであり...
山本周五郎 「青べか物語」
...そこは甘利山の頂上へ登る道と、椹ヶ池へゆく分れ道の手前で、雑木林に囲まれた、かなり広い、平地になっていた...
山本周五郎 「山彦乙女」
...新しい鳥屋がかなり多い...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...良心の極めて鋭い少年少女がかなり甚だしい不良になっている場合さえある」云々と...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...またかなり値(ね)にもならないガラクタ物まで現れましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
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