...もう門松(かどまつ)がたつてゐるさういふ町を歩いてゐると...
芥川龍之介 「一番気乗のする時」
...伊豆山(いづさん)にて門松(かどまつ)やたをやめ通(とほ)る山(やま)の裾(すそ)五時半(ごじはん)...
泉鏡太郎 「熱海の春」
...かどまつは めいどの たびの 一りづかめでたくも あり めでたくも なしと...
五十公野清一 「一休さん」
...門松(かどまつ)は雪の中へ建(たて)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...後にまたウィーンの歳の暮に寺の広場で門松(かどまつ)によく似た樅(もみ)の枝を売る歳の市の光景を見て...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...新俳優伊井蓉峰(いいようほう)小島文衛(こじまふみえ)の一座市村座(いちむらざ)にて近松(ちかまつ)が『寿門松(ねびきのかどまつ)』を一番目に鴎外先生の詩劇『両浦島(ふたりうらしま)』を中幕(なかまく)に紅葉山人が『夏小袖(なつこそで)』を大喜利(おおぎり)に据ゑたる事あり...
永井荷風 「書かでもの記」
...彼等(かれら)の家(いへ)の門松(かどまつ)は只(たゞ)短(みじか)い松(まつ)の枝(えだ)と竹(たけ)の枝(えだ)とを小(ちひ)さな杙(くひ)に縛(しば)り付(つ)けて垣根(かきね)の入口(いりくち)に立(た)てたのみである...
長塚節 「土」
...門松(かどまつ)注目飾(しめかざ)りはすでに取り払われて正月も早(は)や十日となったが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そこには立派な門松(かどまつ)が立ててあり...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...門松(かどまつ)だけは町内一番といふ大きいのを立てます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まだ門松(かどまつ)を取(とり)もせぬ七日(なのか)の朝(あさ)の事(こと)であつた...
樋口一葉 「十三夜」
...正月(しようぐわつ)門松(かどまつ)とりすつるよりかゝりて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...花売とはいうけれども門松(かどまつ)年木(としぎ)...
柳田国男 「海上の道」
...一日刈って束ねた門松(かどまつ)を...
柳田国男 「海上の道」
...或いは最初門松(かどまつ)などの下に立たせて...
柳田国男 「こども風土記」
...春のいそぎの門松(かどまつ)を...
柳田国男 「遠野物語」
...まだ門松(かどまつ)や竹こそ見えないが...
吉川英治 「私本太平記」
...門松(かどまつ)は東山三十六峰...
吉川英治 「宮本武蔵」
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