...そうかといって、てんからいけないとはかわいそうで言えないから、口出しができないでいる...
伊藤左千夫 「去年」
...そうかといって、地下室の中には、かくれる場所もありません...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...それかといってたとえばももんがあをかぶって新宿(しんじゅく)の通りを歩いてみても追いつかない...
寺田寅彦 「記録狂時代」
...そうかといって太平のシャンゼリゼーの大通りやボアの小道を散歩するのに...
寺田寅彦 「ステッキ」
...だがそれかといって...
豊島与志雄 「風俗時評」
...祖母や母はこんな汚い所へ住まねばならぬかといって眉を顰めていた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...そうかといって、お雪は怖気(おぞけ)をふるって浅吉を毛嫌いするわけでもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...高観音(たかかんのん)の右に当って、当然、地は長良山(ながらやま)の一角で高層を成しているだけに、市中並びに人馬の喧噪からは相当隔離されているし、そうかといって、煙塵を絶ち、米塩に事を欠くほどに浮世離れはしていないのですから、かりそめの閑者を扱うためには甚だ便利がよいのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...適当な方法がないかといってきた...
中谷宇吉郎 「国際雪氷委員会のことなど」
...そうかといって泥棒につけ狙われるほど...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もっともそうかといって...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...そうかといって親戚の女とも家政婦とも...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そうかといって半蓋馬車(ブリーチカ)にも似ていないで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...……しかしそうかといって今更...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...主人の仕事を手伝うということが主人の仕事を盗むことなら君だって主人の仕事を盗んでいるのではないかといってやると...
横光利一 「機械」
...お愛相(あいそ)でもしねえかといってやれ」「そんなことあ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...旅籠はいくらもあるらしいが、路銀の都合もあるし、そうかといって、あまり場末や路地の木賃(きちん)では、後から捜して来る城太郎にわかりにくかろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そうかといって、彼は、門を閉じて客を謝絶する気にもなれなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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