...自分は此靜けさに少し氣持がよかつた...
伊藤左千夫 「奈々子」
...氏は加藤弘之や津田眞道のやうに唯物主義を唱道することを敢てしなかつた...
井上哲次郎 「「西周哲學著作集」序」
...私には未(いま)だ曾(かつ)てそんな値の張る本を買った経験がない...
上田広 「指導物語」
...お名残(なごり)に媼さんと一緒にそれが見たかつたのだ...
薄田泣菫 「茶話」
...東京ビルに茂森君徃訪、なつかしかつた、連れられて自働車で新宿へ出て、或るおでんやで飲む、そしてまた十二社へ、酒と女とがあつた...
種田山頭火 「旅日記」
...私達は長い間そこから離れなかつた...
田山録弥 「大阪で」
...從來と異なるところは見出さなかつた...
長岡半太郎 「原子核探求の思い出」
...いまだ曾(かつ)て何ものも...
中里介山 「大菩薩峠」
...三千代の言葉は沈(しづ)んでゐなかつた...
夏目漱石 「それから」
...始めから父(ちゝ)を買ひ被つてはゐなかつた...
夏目漱石 「それから」
...大の男も恐らく一とたまりもなかつたことでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二人には何の過去もなかつたやうな...
林芙美子 「浮雲」
...洗ひざらひ富岡に毒づいてやりたかつた...
林芙美子 「浮雲」
...頓と彼には分らなかつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...アリックス皇太子をかつぐまで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...」鯨の真似をつゞけてゐる男を指して誰やらがからかつた...
牧野信一 「まぼろし」
...これはすこぶるマズイ言葉であるので私は日常未(いま)だ曾(かつ)てこんな語を使用した事がない...
牧野富太郎 「植物記」
...近代の人格主義は主觀主義となることによつて解體しなければならなかつた...
三木清 「人生論ノート」
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