...左の鎧(よろい)の袖(そで)でかちりと受けとめた...
安藤盛 「三両清兵衛と名馬朝月」
...かちりとスイッチをひねりました...
海野十三 「怪塔王」
...白(しろ)い指(ゆび)がかちりと鳴(な)つたのです...
竹久夢二 「桜さく島」
...払った拍子に己(じぶん)の刀が眼に見えない金属に触れてかちりと鳴った...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...わたしも安心だよ」かちりと煙管(きせる)をすてる音がした...
田中貢太郎 「春心」
...其の刀は金属によってかちりと受け止められた...
田中貢太郎 「魔王物語」
...柿の実撒砂(まきすな)にかちりと音して宿夢(しゅくむ)拭うがごとくにさめたり...
寺田寅彦 「東上記」
...吐きだすと半透明の玉がかちりと皿に落ちる...
中勘助 「銀の匙」
...「どうも遲くなりました」と僕がいふとぱた/\と急いで足音をさせてかちりと掛金を外してがらりと雨戸を開けてくれた...
長塚節 「開業醫」
...かちりと音がして...
夏目漱石 「草枕」
...しばらくすると風呂場でうがい茶碗が金盥(かなだらい)にかちりと当る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...メスの刄を調べてゐた水島はかちりとそれを硝子臺の上に置いて...
南部修太郎 「疑惑」
...かちりと固く卷かれた新しい煙草に火をつける學生の身分が羨ましくて仕方がない...
林芙美子 「なぐさめ」
...かちりと打った石の火がぼッと赤らんだ...
本庄陸男 「石狩川」
...出来る丈け好い男に撮って呉れ」かちりと...
牧逸馬 「土から手が」
...かちりと叩き落す...
室生犀星 「めたん子傳」
...かちりと前歯に当る陶器の幽(かす)かな響には...
柳田国男 「木綿以前の事」
...かちりと音がしたのは...
山本周五郎 「夕靄の中」
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