...かたりと立掛けて入(へえ)んなすった...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...御道中いささかたりとも御懸念はござりませぬ...
泉鏡花 「婦系図」
...かたりと床に落ちると...
梅崎春生 「桜島」
...しかし日頃充分精を出して勉強する店は実際年二回たとえ僅かたりとて得意全体に物品を贈る余裕はないのである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...台所にかたりと幽(かす)かな音がしても...
太宰治 「新釈諸国噺」
...そのうちにかたりと画面が変って...
太宰治 「惜別」
...かたりといっただけだった...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...しかもいささかたりとも不自然の跡をとどめなかった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...卓子の上にかたりと置きました...
豊島与志雄 「水甕」
...宇宙の秩序をいささかたりとも...
中井正一 「美学入門」
...終日かたりと云う音もしない...
夏目漱石 「変な音」
...終日かたりと云ふ音もしない...
夏目漱石 「變な音」
...聊(いささ)かたりとも御趣意に背く奴等は用捨(ようしゃ)はならぬぞ...
野村胡堂 「礫心中」
...車はかたりと動く...
水野葉舟 「黄昏」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...ところがつかまった垣根がかたりと向うへ倒れた...
山本周五郎 「半之助祝言」
...いささかたりと、口濁(くちにご)したら斬り捨てるぞ」「いや...
吉川英治 「大岡越前」
...些かたりとも注意を向ける者のなかったことも...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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