...常さんと語合(かたりあ)うと……二人の見たのは...
泉鏡花 「霰ふる」
...」かたりと門(かど)の戸を外から開ける...
泉鏡花 「歌行燈」
...その由(よし)をたづぬれども一人も仔細(しさい)をかたりし女なし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...かれがかたりしに...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...人にものいふごとく月やくのうれひをかたりつゝ粟飯をにぎりてあたへければ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...卓子の上にかたりと置きました...
豊島与志雄 「水甕」
...旧歓をかたり合ふ中...
永井荷風 「雪の日」
...かたりともしない...
夏目漱石 「虞美人草」
...終日かたりと云う音もしない...
夏目漱石 「変な音」
...一頃江戸を荒し廻つた十二支組、元は強い者いぢめをする惡侍やならず者を懲(こら)すつもりで、十二人の仲間が、銘々(めい/\)の干支(えと)に因(ちな)んだ、身體に十二支を一つづつ文身したんだが、だん/\仲間に惡い奴が出來て、強請(ゆすり)、かたり、夜盜、家後切(やじりぎり)から、人殺しまでするやうになり、十二人別れ/\になつて了つたといふ話はお前も聞いて居る筈だ」平次が案外シンミリ話し出したので、「へエ――、二三年前に、そんな噂がありましたね」ガラツ八も引入れられて、眞面目に受答へをします...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人の世は灰なりとこそこもれる息もうたかたのそのうたかたの浮き沈み男こいしと唄うなり地獄のほむら音たてて荒く息するかたりあい...
林芙美子 「新版 放浪記」
...当節衒(かたり)がはやるから...
三木竹二 「いがみの権太」
...無慈悲(じひ)な驅(かたり)だと毒(どく)吐く...
三島霜川 「平民の娘」
...◇只圓翁の「山姥」と「景清」が絶品であった事は今でも故老の語艸(かたりぐさ)に残っている...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...それを兄の主殿がゆずられ、兄が又なきものとしていたのを、自分が、同族の忠右衛門の家へ養子に行くとき、ねんごろに、由来をかたり、兄のあたたかい気持をそえて、自分にくれたものである...
吉川英治 「大岡越前」
...卯木(うつぎ)ともかたりおうて...
吉川英治 「私本太平記」
...強請(ゆすり)や詐欺(かたり)は横行するし...
吉川英治 「醤油仏」
...他人の名をかたり...
吉川英治 「宮本武蔵」
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