...かたりと床に落ちると...
梅崎春生 「桜島」
...かたりと音がして...
海野十三 「火星兵団」
...白い蝶! 自分は幼い時分の寐物語(ねまのかたり)に聞いた...
岡田三郎助 「白い蝶」
...その中に一人の童(わらべ)家(いへ)にかへり事(こと)の仔細(しさい)を親(おや)に語(かたり)けるに...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...かゝる事は仏(ほとけ)に疎(うと)き人らにもかたりきかせて教化(けうぐゑ)の便(よすが)ともなすべくおもへども...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...その人のかたりき...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...次に諸國に語部(かたりべ)と稱するものがあつて...
武田祐吉 「古事記」
...また嘘つきのかたりではないかと疑ぐってみたりしたことがあった...
寺田寅彦 「雑記帳より(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...たとい騙詐(かたり)でも...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...やがてばちりと筆を擱く音がしてそれからかたりと硯箱の蓋を落す音がした...
長塚節 「隣室の客」
...かたりと書物を置き易(か)える音がする...
夏目漱石 「虞美人草」
...わが家の夕楽しきはゆふべのわが家和気の とぼしびあかるき心かたり合ふ笑ひ声さへしたしさに心おきなくなつかしきゆふべのつどひやすらかに夜は訪づる蛙の関取蛙(かはづ)の関取おすまうがはじまるお弟子がまちますピヨンきなピヨンきなピヨン ピヨンきな きな蛙の 蛙の関取ヤーイ...
野口雨情 「未刊童謡」
...「天下を欺す大かたりめ」之が御奉行様が最後に天一坊に仰言ったお言葉でございますが...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...陵王のかゞやき出たるけしきいとおもしろくかたりつたふるばかりにて」と云ひ更に「この陵王の宰相中將君は...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...不思議な話の語手(かたりて)として...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...車はかたりと動く...
水野葉舟 「黄昏」
...ゆすりかたりのように扱うのか」「この野郎」と云って若い者の一人が栄二の横顔を殴った...
山本周五郎 「さぶ」
...「よし、わかった」と男は立ちあがった、「済まないがちょっと番所まで来てくれ」「どういう理由です」「住所を偽わり、名をかたり、年不相応な金を遣っている」「不相応な金だって」「そうさ、おまえは此処でだいぶ遊んでいるようだ、女は二度ばかりといったが、階下で訊いたらもう五たびも来ている、そんな金をどうして手に入れた」新八はふるえた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
便利!手書き漢字入力検索