...ここにも立淀む一団(ひとかたまり)の...
泉鏡花 「婦系図」
...單(たん)に一(ひと)つの塊(かたまり)であつたが...
今村明恒 「地震の話」
...いん石があんな大きな火のかたまりだとは思わなかった...
海野十三 「宇宙の迷子」
...藁(わらしべ)と黄金(きん)の塊(かたまり)の目方を引くやうなもので...
薄田泣菫 「茶話」
...今まで頭の中に固定観念のようにへばりついていた不思議なかたまりがいつのまにか朝日の前の霜柱のようにとけて流れて消えてしまう...
寺田寅彦 「映画と生理」
...(明治四十五年五月)一烈(はげ)しい西風(にしかぜ)が目(め)に見(み)えぬ大(おほ)きな塊(かたまり)をごうつと打(う)ちつけては又(また)ごうつと打(う)ちつけて皆(みな)痩(やせ)こけた落葉木(らくえふぼく)の林(はやし)を一日(にち)苛(いぢ)め通(とほ)した...
長塚節 「土」
...形を成さない一塊(ひとかたまり)となって朧気(おぼろげ)に見えた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...こういった連中がひとかたまりになっている...
久生十蘭 「キャラコさん」
...水無月の熱き日中の大寺の家根より落ちぬ土のかたまり天成の詩人も若い頃即ち修養時代には色々他の影響を受ける...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ほかの連中のかたまりからはなれて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...それから元気よく口笛(くちぶえ)を吹(ふ)きながらパン屋へ寄ってパンの塊(かたまり)を一つと角砂糖を一袋(ふくろ)買いますと一目散(いちもくさん)に走りだしました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...懐中から小さく巻いた糸のかたまりを出す)青年 ……?中年 (物問いたげにしている青年を見て笑い出し)ハハハなにね...
三好十郎 「おりき」
...おなかがへったときのためにパンをひとかたまり...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「七羽のカラス」
...……あの貪欲(どんよく)と無恥と酷薄のかたまりであるヒステリイ女の妻君が...
山本周五郎 「陽気な客」
...ひとかたまりの人間が...
吉川英治 「江戸三国志」
...一かたまり立ちどまった...
吉川英治 「松のや露八」
...ひとかたまりになっている...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...裏庭で仕切られていた家という家――その裏庭の木の葉が落ちつくして――それが一かたまりになって...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??