...前の銚子を傍(かたえ)へ除(の)けようとして心付く...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...路(みち)の傍(かたえ)に...
泉鏡花 「海異記」
...片靨(かたえくぼ)に煙草(たばこ)を吹かしながら田舎の媽々(かかあ)と...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...あの片靨(かたえくぼ)の可愛い笑顔で...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...かたえのテーブルの所まで行き...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...雛祭青磁(せいじ)に亂るる糸柳の若芽をきざめる片枝(かたえ)がくれ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...樹々(きぎ)の片枝(かたえ)の青(あを)み...
薄田淳介 「白羊宮」
...片隅(かたえ)に退きつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...いつものように片靨(かたえくぼ)を寄せているので...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...その中に入れてあった薬を手早く傍(かたえ)の紙へあけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...お銀様は傍(かたえ)にあった手桶を取り上げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...嫂はそれでも淋(さみ)しい頬に片靨(かたえくぼ)を寄せて見せた...
夏目漱石 「行人」
...傍(かたえ)の木立に吾旗を翻えし...
夏目漱石 「幻影の盾」
...とんでもない」莞爾(にっこり)とするとまた片靨(かたえくぼ)の寄る捨吉...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ジヤニイノはかたえの階段に至り...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...伯爵夫人のかたえに歩み寄り...
森鴎外 「文づかい」
...その傍(かたえ)にすこし離れてかしこまった...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...隙を見て傍(かたえ)の楓(かえで)の木から...
吉川英治 「剣難女難」
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