...かすかながら妙な曇りを落させた...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...遠くでかすかながら...
芥川龍之介 「道祖問答」
...そこにはかすかながら憎悪(ぞうお)の影がひらめいて過ぎたようだった...
有島武郎 「或る女」
...お前たちの或るものはかすかながらU氏一家の模様を覚えているだろう...
有島武郎 「小さき者へ」
...かすかながら聞きとれます...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...今はた點火(ともり)のかすかながら...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...かすかながらも鳴っている霧笛の音を聞いては...
竹久夢二 「おさなき燈台守」
...かすかながらもその姿を思い浮かべることができた...
田山花袋 「『田舎教師』について」
...それが皺(しわ)をたたんださざ波の底にかすかながらもそれと指さされるのだった...
田山花袋 「日本橋附近」
...かすかながらに感ぜられたと共に...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...Kはほんとうに次のようなことをかすかながら予感しなかったか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...君は真相をかすかながら見ている...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...私だけは自身かすかながら...
柳田国男 「故郷七十年」
...かすかながら警戒の色があらわれた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それというのは矢代の父が青年時代のあるころ、先代の久木男爵の会社の社員だったことがあって、かすかながらも、記憶の底からそれが浮き沈みしつつ頭をあげて来たからだった...
横光利一 「旅愁」
...かすかながらこの言に動いた...
吉川英治 「三国志」
...その瞬間かすかながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...かすかながら好もしさを...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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