...そびゆる山は英傑の跡を弔ふ墓標(はかじるし)...
石川啄木 「雲は天才である」
...卵パンをかじることとし...
海野十三 「発明小僧」
...それが熟する前に人の子たちがそれをかじるという...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...(ポケットからキュウリを出してかじる)なんにも知らないわ...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...ところが、昨日今日雪の上で思い切りよくさらしぬいた顔の皮は、もとより尋常な皮膚のことで、ほてってほてってびりびりするし、こうなるとグレッチェル・クレームなどに至っては、いやが上にもきたなく見せるだけで、何の役にもたたない、それはいいが、件の顔で、肉をかじると、厚く切ったベイコンなんか、ほおばるほどには口が開けないし、無理にすると顔が火のつくように熱く(や)ける...
辻村伊助 「登山の朝」
...茶をのんで粗末なビスケットを二つ三つかじる...
寺田寅彦 「高知がえり」
...色々見せてもらったものの中で面白かったものの一つは「鉛をかじる虫」であった...
寺田寅彦 「鉛をかじる虫」
...やはり本当に「かじる」のだそうである...
寺田寅彦 「鉛をかじる虫」
...我邦でも昔から壁土や土器(かわらけ)をかじる子供があるが...
寺田寅彦 「話の種」
...腹まだ治まらねば団子かじる気もなく...
寺田寅彦 「半日ある記」
...歩きながらがりがりとかじる...
中里介山 「大菩薩峠」
...煎餅をかじる子熊の姿を見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして天から落ちて来る星の破片(かけ)を墓標(はかじるし)に置いて下さい...
夏目漱石 「夢十夜」
...道灌山(どうかんやま)に武蔵野の広きを眺めて崖端(がけはな)の茶店に柿をかじる楽...
正岡子規 「墨汁一滴」
...津浪の後は再び家の中で物をかじる音がしたという(二俣村東福田分教場吉田氏報)...
武者金吉 「地震なまず」
...2135かじる、引っ掻く、家中(いえじゅう)を...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ああ黄金(きん)のほそいいとにひかつて秋のこころが ふりそそぎますさとうきびの一片をかじるきたない子が築地(ついぢ)からひよつくりとびだすのもうつくしい...
八木重吉 「秋の瞳」
...いつも手指の爪(つめ)をかじる癖があった...
山本周五郎 「青べか物語」
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