...しかし葉子は死にかけた子にかしずく母のように...
有島武郎 「或る女」
...この人形は亡き母として姉妹(あねいもと)が慕い斉眉(かしずく)物なれば...
泉鏡花 「活人形」
...なにかしら特異な才能のある夫にかしずくことの苦労をそれとなく誇っているのにちがいないと思ったのである...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...口喧(くちやか)ましい夫にかしずく様はむしろ人の同情をひくくらいで...
寺田寅彦 「イタリア人」
...早くもムク犬がその馬側にかしずくのも一つの例であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...マカにかしずく家人(しもべ)の群も多くあり...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...かしずくと言うではないか...
正岡容 「寄席」
...寺小姓(てらこしょう)が和尚(おしょう)さんにかしずくようにしていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...子供が少なくて寂しい自分は養女をかしずくことに楽しみを見いだそうと源氏は思いついた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...他人がすぐれたふうに娘をかしずく様子を見ると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...明け暮れ玉鬘をかしずくことに心をつかっていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人が姫君をかしずく以上の華奢(かしゃ)な生活をおさせになるようでまばゆく見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...高級の貴女の生活の様式をくずさず愛女をかしずくことができて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...まして六条院一統の人たちは末の末まで私の主君のようにこの宮にかしずくのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...また我々にかしずく者どもの秘めたる意思を知ることがどんなにむつかしいか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...龍子にかしずくこと...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...かしずく後宮の私たちは...
吉川英治 「私本太平記」
...大名にかしずくほど人間がそれに奉仕した...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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