...軽く開いた唇(くちびる)は熱い息気(いき)のためにかさかさに乾いた...
有島武郎 「クララの出家」
...赤ちゃんの背中は、かさかさ乾いて、そうして痩せていました...
太宰治 「貨幣」
...こればかりのことが」侍は次の室へ往ってかさかさとさしはじめた...
田中貢太郎 「花の咲く比」
...戸の外で椶櫚(しゅろ)の葉がかさかさと鳴っている...
寺田寅彦 「追憶の冬夜」
...顔も手もかさかさしているのが...
徳田秋声 「足迹」
...かさかさした雪をふみしだく蹄鉄(ていてつ)が...
フョードル・ドストエフスキー 神西清訳 「キリストのヨルカに召された少年」
...油気の失せた髪がかさかさに乱れて...
豊島与志雄 「二つの途」
...私の腕の中で妻がかさかさと燐酸石灰の音を立てていた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...かさかさに幾条(いくすじ)となくこびりついて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...まるで肺病やみみたいにかさかさになった二本の鵞ペンだの...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...かさかさに干しあがった枯れ木の...
山本周五郎 「季節のない街」
...ひどく乾いたかさかさした声で...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...いつもかさかさしていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...降り込む氷雨のかさかさ鳴る音を聞きながら...
横光利一 「夜の靴」
...かさかさとして硬い感がした...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...かさかさとしたあぶらけのない顔...
吉川英治 「江戸三国志」
...かさかさな焼野原」「兄者(あにじゃ)...
吉川英治 「私本太平記」
...腕も胸もかさかさと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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