...熱のために口びるがかさかさになって...
有島武郎 「或る女」
...軽く開いた唇(くちびる)は熱い息気(いき)のためにかさかさに乾いた...
有島武郎 「クララの出家」
...かさかさしていなくて...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...櫟の葉はもう緑が褪せて風がある日にはかさかさと云ふ音をさしてゐた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...こればかりのことが」侍は次の室へ往ってかさかさとさしはじめた...
田中貢太郎 「花の咲く比」
...頭上でかさかさと挨拶するのは楢の葉である...
種田山頭火 「草木塔」
...かさかさに乾いた毒虫の死骸の載っている埃だらけの本をテーブルの上でそっと引き寄せて見て...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...唇がかさかさに乾き...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...かさかさと干乾びた音が何処かでする...
豊島与志雄 「反抗」
...手の皮膚はかさかさになり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...石炭のたき殻(がら)見たようにかさかさしてしかもいやに硬い...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...かさかさに幾条(いくすじ)となくこびりついて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その時かさかさと落ち葉を踏んで歩く人の足音が聞こえて来た...
北條民雄 「いのちの初夜」
...かさかさ草の中を潜っていた子供の顔は人馴れぬ獣のように疑い深い眼つきで一様に私を仰ぎ見た...
水上滝太郎 「山の手の子」
...かさかさしているほど...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...ひふがかさかさしてあぶら気を失うているからだ...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...かさかさと乾いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...足の土踏まずがかさかさ乾いて閉口でござる...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索