...自分へとびかかって来ないともかぎらないのだ...
海野十三 「超人間X号」
...古莚(ふるむしろ)を敷いたところは曲(かぎ)の手(て)の一畳半ほどもない...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...その時にかぎって行ってみようかなという気になったので...
知里真志保 「あの世の入口」
...真実(ほんとう)のところ庸三の手にも鍵(かぎ)が握られてあるわけではなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...わし一代かぎりじゃと――」「はい」「呪法の功徳を示して...
直木三十五 「南国太平記」
...さうして指の先を黒くしながら手のとどくかぎりうまさうなのをよつてつみつこをする...
中勘助 「銀の匙」
...寡聞の及ぶかぎり成るべく当時の人の文を引用し...
永井荷風 「上野」
...線路の上に立つと、見渡すかぎり、自分より高いものはないような気がして、四方の眺望は悉く眼下に横わっているが、しかし海や川が見えるでもなく、砂漠のような埋立地や空地(あきち)のところどころに汚い長屋建(ながやだて)の人家がごたごたに寄集ってはまた途絶えている光景は、何となく知らぬ国の村落を望むような心持である...
永井荷風 「元八まん」
...さいぜんからあらんかぎりの暴言を吐くのみならず...
中里介山 「大菩薩峠」
...三造の知っているかぎり伯父は常に居をかえたり旅行したりしていたようであった...
中島敦 「斗南先生」
...鍵裂(かぎざき)やら継接(つぎはぎ)やらが...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...なぜか今夜にかぎってそれがないのもおかしい...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...身分のある人を迎えるときにかぎってするということであった...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...力のかぎりのがれようとした...
堀辰雄 「曠野」
...はやく番太稼業(かぎょう)なぞは...
吉川英治 「大岡越前」
...声かぎりの泣き声を投げつけた...
吉川英治 「鬼」
...若君(わかぎみ)の伊那丸(いなまる)は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...声をかぎりにおいおい泣く...
吉川英治 「宮本武蔵」
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