...見渡すかぎり、一面に頭(あたま)の海である...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「さしあげた腕」
...行手(ゆくて)を横断しないとはかぎらないのであった...
海野十三 「爆薬の花籠」
...鉄仮面は、口のところがちょうつがいでひらくようになっていて、食事をさせるときには、牢番がかぎで、それをひらいてやるのでした...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...そうしたら声(こえ)限(かぎ)り※(さけ)ぶでしょう...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...『ひびあかぎれに指のさきちぎれるようにて』と云う―――あれに暗示を受けたせいか...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...死なゝいかぎりは食べなければならない...
種田山頭火 「其中日記」
...「でも鍵(かぎ)が扉についてるから...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ふとそれに気がつくと急に心細くなりあわてて糸をたぐるけれどそんな時にかぎり張りが強くなつてあせつてもあせつてもなかなかおろせない...
中勘助 「銀の匙」
...奇を猟り稀を求めんとする欲望は生命の力のあるかぎり人の心より消え尽すものではない...
永井壮吉 「冬日の窓」
...思いつくかぎりの駆引をして金を集め...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...ひどい鉤裂(かぎざき)をしてしまった...
正岡容 「圓太郎馬車」
...船を何かかぎのようなものにつなぐと...
宮沢賢治 「グスコーブドリの伝記」
...あらんかぎりの努力をして漸(ようよ)う専売局の極く極く下の皆の取り締りにしてもらったのは...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...お前はこの机に濁った燈火がいぶっている限(かぎり)...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...私の知るかぎりでは...
吉川英治 「押入れ随筆」
...若君(わかぎみ)をはじめ一党(とう)の人たちが...
吉川英治 「神州天馬侠」
...「まさか、嘉隆が、たばかる理由もないが」と、一益は、手を振り、声のかぎりに、呼び返していたが、やがて、それに答えて、暗い潮の中から近づいて来たのは――何ぞはからん、北畠信雄に属する伊勢水軍の兵船数隻であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...精(せい)を根(こん)かぎりに一代の芸を尽してお目にかけたいといっておりますれば...
吉川英治 「新・水滸伝」
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