...わたしはたびたび夜中に目をさましていてお前の美しい頭をかき乱すいろいろな事を考えて見るうつくしいね――雲みたいにぼやけた髪の毛の下のひろい真白なお前の額はわたしの側におすわり――あの人たちは年をとりすぎているのだ一度は自分たちも若かったということを忘れているメリイああ...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「心のゆくところ(一幕)」
...あたりのものかげから冷え冷えと流れて来る山気(さんき)をかき乱すともないつつましやかさを背に感じながら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...彼女の昼寝をかき乱すものがあつたのである...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...永い間胸に抱いてきた罪のない夢の国の美しい夢を冷たい現実でかき乱すのは気の毒で残酷なような気もするのであった...
寺田寅彦 「異郷」
...たとえ一時なりともこの有為な頭の安静をかき乱すような事がありはしないかというような気がする...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...今さらに胸をかき乱す...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...わたくしの心をかき乱すのでございます……それだのに誰にこの苦しみを訴えたらよいか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...この私が一人で娘達をかき乱す原因を作った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あの風と飛沫(しぶき)とが一緒になってどんなに人の心をかき乱すものかということは...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...我が脳をかき乱すことだけで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...「それはただ長く霊魂の働きをかき乱す病気だけである」と言った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あさましくも霊魂の安静をかき乱す暴風のように考えたのか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...物語の中の愁嘆もまた我々の心をかき乱すのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(c)怒りは心をかき乱すばかりでなく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その国をいやそうとしてその治安をかき乱すことには賛成しない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どんな欲望も恐怖も疑惑もその雰囲気をかき乱すことなく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...定雄は神仏の安置所がこのような高位置にあるのはそれを守護する僧侶の心をかき乱す作用を与えるばかりで...
横光利一 「比叡」
...ここに集った人の心をかき乱す作用もしそうで...
横光利一 「旅愁」
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