...お賽銭(さいせん)をあげる気で...
泉鏡花 「歌行燈」
...藤森の社でお賽銭に奉納したものに相違ございませぬ...
薄田泣菫 「茶話」
...お寺参りのお賽銭(さいせん)か何かに使って下さい...
太宰治 「帰去来」
...例の山芋掘りさんがお賽銭として弐銭出して...
種田山頭火 「行乞記」
...判をいたゞいてお賽銭五銭など――一時間行乞...
種田山頭火 「行乞記」
...そこで妥協してお賽銭一銭あげて...
種田山頭火 「其中日記」
...東郷元帥の国葬にお賽銭を上げた人間が少くなかったということだが...
戸坂潤 「社会時評」
...六お稲荷さんへ行かない日にはきたない財布にお賽銭と木戸銭用の小銭を入れて牢屋の原へつれてゆく...
中勘助 「銀の匙」
...お賽銭箱の中へ投げ込みました...
中里介山 「大菩薩峠」
...紙に捻(ひね)ったお賽銭を投げるのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...お賽銭箱(さいせんばこ)が鎧櫃にかわっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...お賽銭をそんなことに使つたらばちがあたります...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...「お賽銭(さいせん)や奉納は大変なものだそうですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ガラッ八の八五郎もさんざんお賽銭(さいせん)を入れ揚げた講中の一人で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お賽銭(さいせん)下され行つて来ますと家を駆け出して...
樋口一葉 「たけくらべ」
...二三日前にメイが私の部屋に昇つて来て、「お賽銭箱が、もうあたしの力では持ちあがらなくなつたわ...
牧野信一 「酒盗人」
...浅草へ見世物に出されてお賽銭を貪る資本とせられては誠に情け無い次第である...
正岡子規 「死後」
...今でも路通る人が花を上げお賽銭(さいせん)を投げて行きます...
柳田國男 「日本の伝説」
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