...お蔭様で、私たちの雑誌、『春服』も第八号をまた出せるようになりました...
太宰治 「虚構の春」
...お蔭様で恥をさらさなくてよかったと...
辰野九紫 「青バスの女」
...どうもお蔭様で有難うがす...
谷崎潤一郎 「幇間」
...「もうすぐ幽里子さんも退院ですね」「ええお蔭様で」東野南次はフと...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...お蔭様で」娘は顔を上げる気力もなく...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...お蔭様で丸屋の旦那が行方知れずになっても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お蔭様で傷の方は一日一日快(よ)くなるようで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お蔭様で――」お夢は焼けた鬢(びん)などを掻き上げて居ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お蔭様で火付け兇状のおなかを見つけ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...「お蔭様でありがとうございます...
林芙美子 「新版 放浪記」
...お蔭様で、あのウ……どなたかお友達でもお訪ねになつてこゝへいらつしやいましたの」「いゝえ、僕ア実は昨夜こゝへ越して来たんですが、清修館と云うのが自分の下宿だとは思いませんでしたから……」「オホッホ……まア呑気な方、私二階の四号室です、どうぞ遊びにいらつして下さいませ」「ハア、ありがとうございます」谷村さんは何か子供つぽくうれしくなつて、水道の栓も忘れた位、勇んで部屋へかえりますと、もう顕微鏡の事なんぞも忘れ果てて、ジリジリと釦を押しました...
林芙美子 「清修館挿話」
...お蔭様で助かりました」「お礼には及びません...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...だからお蔭様であの良い勧告が公にされてからは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私はお蔭様で人間の中でも一番下におりまする仕合わせに……」松倉十内は苦り切って首肯(うなず)いた...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...お蔭様でこの街道の難儀がなくなりまして……」「……まことに恥じ入りまするばかり……」言葉低く語り合ううちに松原を出た...
夢野久作 「斬られたさに」
...いよいよ帰るか」「お蔭様で大阪にも...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お蔭様で命だけは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お蔭様で研究所の人たちは...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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