...まだお茶代(ちやだい)も差上(さしあ)げないのに...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...この夏には余分にお茶代を頂きまして……」と嬶さんは世辞(せじ)が好い...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...お茶代はズッと張込むよ...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...お茶代りにとて、瓶に入れて出せるものを飮むに、酸味を帶びて甘し...
大町桂月 「妙義山の五日」
...二人の男はお茶代を弾(はじ)いてゐる女将の腹を見透(みすか)したやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...お茶代を五円置いて...
太宰治 「八十八夜」
...お茶代(ぶだい)をつけてとあたしが云うと...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...別にお茶代をお置きなすったわね...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...それにいくら涼んでもお茶代いらずというのだからこれがほんに有難山(ありがたやま)の時鳥(ほととぎす)さ...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...お茶代だけでかんべんしてもらうよ...
永井荷風 「寺じまの記」
...お茶代一ぱい、七十円取られた...
永井荷風 「にぎり飯」
...お茶代も相当にはずんで...
中里介山 「大菩薩峠」
...もてなしのお礼に味噌の残り約三百匁とイワシのかん詰めをお茶代がわりにその女房のしわ目の多い掌に進呈したのである...
細井吉造 「二つの松川」
...なにがしかのお茶代にありつく趣向...
山本笑月 「明治世相百話」
...「お茶代は置いて行ったのかい...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お茶代りの般若湯を嘗めてゐると...
若山牧水 「木枯紀行」
...そして招かれて其處でお茶代りの酒を馳走になつた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...そして招かれて其処でお茶代りの酒を馳走になった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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