...お粗末であるかを見よ」と云ふ響のみを聽くやうな氣がした...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...お粗末なもんですよ」と僕は言い返してやった...
梅崎春生 「蜆」
...ごくお粗末な田舎駅の汽車弁当である...
梅崎春生 「腹のへった話」
...一般にごくお粗末な霊魂不滅観を抱いていた...
大杉栄 「奴隷根性論」
...百円の金もお粗末には出来なかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...「本當にお粗末に出來てると見えて...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...自分のお粗末な革鞄(トランク)をまるで引摺(ひきず)るようにして...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...日本(にほん)の西洋家屋(せいようかおく)はお粗末(そまつ)で却(かへつ)て感(かん)じが悪(わる)うございます...
徳田秋聲 「微笑の渦」
...お粗末なものでよかろうと...
豊島与志雄 「波多野邸」
...髪はお粗末な洋髪で...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...題名のいかめしい割合に内容はお粗末なといっていいものである...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...「今日はお粗末で」と皮肉をおっしゃったんだけど...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...腹がたつほどお粗末なものだった...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...薄味というのは、卵も牛乳も碌(ろく)に入っていない、お粗末な、だから一個五銭位だったろう、そういうアイスクリームなのだ...
古川緑波 「甘話休題」
...皆お粗末で不味し...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...表口はお粗末だがね...
夢野久作 「焦点を合せる」
...余りにお粗末すぎる...
吉川英治 「新書太閤記」
...お粗末な命の落し方を遂げてしまった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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