...その演奏が如何にお粗末であったかを覚えていたからである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...硯(すずり)も書生時代から持古るしたお粗末のものなら...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...先生のような政治家にはあまりお粗末です」山田は正造がどこまで本気なのかと半信半疑の顔付だった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...お粗末きわまるガラスで...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「オスカー・ブロズキー事件」
...自分のお粗末な革鞄(トランク)をまるで引摺(ひきず)るようにして...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...活動小屋と言ったほうがぴったりするくらいの可愛らしくお粗末な小屋なのであるが)その映画館にはいって...
太宰治 「メリイクリスマス」
...「お粗末ではござりまするが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...お粗末な段階に位置するものだというのである...
戸坂潤 「戦争ジャーナリスト論」
...人物としては山陽なんぞはごくお粗末なものさ...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのお粗末な装束に処女の体臭と...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...青い玉や赤い玉の出るお粗末な花火を上げるのも好きだし...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...お粗末で」と皮肉をおっしゃったんだけど...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...皆お粗末で不味し...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...小磯という人にとにかくお礼の手紙出したら(本になったとき)奥さんからあいさつで、お粗末なもので、と何かたべものの礼へ答えるような文面だったのは面白うございました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...表口はお粗末だがね...
夢野久作 「焦点を合せる」
...――またそれの受け入れ態勢もおよそ乱雑でお粗末な政治機関であったようだ...
吉川英治 「私本太平記」
...米ツキ蝗(ばった)みたいにお粗末な手をあわせた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ひどくお粗末な別荘といった感じだった...
蘭郁二郎 「植物人間」
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