...お島婆さんにお札(ふだ)を貰って...
芥川龍之介 「妖婆」
...」黒い前髮、白い顏が這ふばかり低く出たのを、蛇體と眉も顰めたまはず、目金越の睫の皺が、日南にとろりと些と伸びて、「あゝ、お札はの、御隨意にの頂かつしやつてようござるよ...
泉鏡花 「遺稿」
...襟の下へ一寸(ちょっと)端を見せてお札を受けた...
泉鏡花 「遺稿」
...初酉のお札を貰はうとする人たちで...
武田麟太郎 「一の酉」
...お札の他にお守を隠しておいてくれと云われているので...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...自分が毎晩ポケットからほくほくもので引っぱり出す例のお札のことを思い出し...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...大きなお札(さつ)の皺伸機(しわのし)をして過すのですよ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...銀子がお札を勘定しているところを覗(のぞ)いたりすると...
徳田秋声 「縮図」
...千人針が迷信であってお札が迷信でないというのは少し妙だと思うが...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...今日はお札は上げられぬ」その男は苦(にが)い面をして恐れ入りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...――これを御覽下さい」「荒神樣のお札ではないか」「伊八の娘の信乃(しの)はこれを三枚持つて居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...奥様のお実家は江戸一のお札差(ふださし)の越後屋(えちごや)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...お札を打って巡(めぐ)るのであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...熊野のお札と御幣とを中に立てて山伏が演ずる純乎(じゅんこ)たる祈祷の式であった...
柳田国男 「雪国の春」
...この霊験のあらたかそうなお札を押し頂き...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...がぶりと一口にお札を飲んでしまった...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...お札を頒(わ)けてあげるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...神社のお札一枚に...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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