...雨浸(あめじみ)に浮び出でて朦朧(もうろう)とお札の中に顕(あらわ)れて活(いけ)るがごとし...
泉鏡花 「婦系図」
...堀の内講中(こうじゅう)のお札を並べた...
泉鏡花 「婦系図」
...「こんな詰らないお札は何の御利益もねえや...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...雨宝陀羅尼経(うほうだらにきょう)という経文(きょうもん)とお札(ふだ)をくれた...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...日本銀行でお札をごまかしたのと...
谷崎潤一郎 「少年」
...自分は今このあたりのお札所のおまいりをすませて...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...お札には、地蔵様のお姿が捺印されている...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...お君のために稲荷様のお札をいただいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...八幡様や水天宮のお札をおびただしく撒(ま)き散らしたものがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...目黒の不動様のお札を撒(ま)き散らしたり...
中里介山 「大菩薩峠」
...それもお札では駄目で...
中谷宇吉郎 「雪を消す話」
...お札やお米を受ける所もある...
平出修 「二黒の巳」
...お札所のようなところで御屋根銅板一枚一円と勧進している...
宮本百合子 「上林からの手紙」
...熊野のお札と御幣とを中に立てて山伏が演ずる純乎(じゅんこ)たる祈祷の式であった...
柳田国男 「雪国の春」
...遍路から貰った金のお札を水に浮かべて母に飲まそうとしたが...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...お高祖頭巾の遍路が金のお札を飲まそうとしたのは父ではなく母であったはずだ...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...そうして大神宮のお札(ふだ)売りか...
夢野久作 「暗黒公使」
...神仏のお札さえ、邪(さまた)げと彼は思ったのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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