...「こんな詰らないお札は何の御利益もねえや...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そのお札には、“四月三日祈願”という具合に、一つ一つ日附が書いてあった...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...実は何万円とも知れぬ莫大なお札の束だったのです...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...八幡宮のお札(ふだ)をもらって同じ道をまっすぐに帰って来るよう...
太宰治 「新釈諸国噺」
...新三郎の家(うち)の裏の小さい窓へ貼ってあるお札を剥(はが)してくれと云って頼むので...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...日によると黄いろや緑いろのお札(さつ)が...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...よくお札の勘定をしていたものだが...
徳田秋声 「縮図」
...それを洗って来なければお札は上げられない」女は真赤になって俯向(うつむ)いてしまいましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...目黒の不動様のお札を撒(ま)き散らしたり...
中里介山 「大菩薩峠」
...あらたかな神仏のお札であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...「えらい景気だな」「えらい景気でございます、けれども、上方(かみがた)のえいじゃないかはこれどころではございませんな」「左様、あれに比べると、まだこっちの方が穏かだな」「いったい、近頃は関東よりも、上方の方が人気が荒くなりました」「そうかも知れない、いったい、あのえいじゃないか騒ぎはどこから起ったものだ」「どこから起ったか存じませんが、神様のお札が、天から降って来たのが始まりだそうでござんすよ、それで忽(たちま)ちあんなことになってしまいました、盆踊りのように、時を定めて踊るんならようございますが、朝であろうが、昼であろうが、稼業(かぎょう)が忙しかろうが、忙しかるまいが、踊り出したが最後、気ちがいのようになってしまうのですから手がつけられません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ツイ此間お札(ふだ)を頂いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ツイこの間お札を頂いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...暗い天井裏のはりには古ぼけたお札(ふだ)が張りつけてあつた...
林芙美子 「うき草」
...金比羅様(こんぴらさま)のお札が縫い込んであるそうだから...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...北条に「お札(ふだ)が降った」ことがある...
柳田国男 「故郷七十年」
...がぶりと一口にお札を飲んでしまった...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...神仏のお札さえ、邪(さまた)げと彼は思ったのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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