...お慈悲を以てこれで御免を蒙らして頂かうぢやないか?』『好し...
石川啄木 「札幌」
...人間は神様の特別のお慈悲で造られたものだけあつて...
薄田泣菫 「茶話」
...どうかお慈悲に庭の隅へなりと泊めてくださいまし」と...
田中貢太郎 「怪しき旅僧」
...残らずみんな――世界じゅうに満ちひろがる神さまの大きなお慈悲のなかに...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...死ねといわるるはなお慈悲の宣告を受け...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...それならわたしもお慈悲など願いはしないつもりだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「あの、少しお慈悲を...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「お上(かみ)の旦那衆もあんまりお慈悲がなさすぎるでは御座いませんか...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...三千世界が仏菩薩のお慈悲ということならば...
中里介山 「大菩薩峠」
...あんな悪虐無道な人間のお慈悲で生きたくなかったからか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お慈悲をもって、兄上にも、上人にも、私をここでお見放し下さい...
吉川英治 「大岡越前」
...――どうぞ、お慈悲で、と身の科(とが)をわすれて、神仏に祈る気もちがわいた...
吉川英治 「大岡越前」
...「――まだ見ぬ父親には、もそッと会いたいことであろうが」「どうぞ、お慈悲に……、そのお父さまにも、会えるように、おはからい下さいませ...
吉川英治 「大岡越前」
...今日は格別のお慈悲で打物を持たせてやるから...
吉川英治 「剣難女難」
...お慈悲と思し召して...
吉川英治 「新・水滸伝」
...渋沢は、縁から手をのばして、その腕をつかみ、以前よりも、親しみのある声で、「君っ、なぜ逃げるのか」「面目ないっ」「どうめされたのじゃ、その姿は」「今日のところは、お慈悲だ...
吉川英治 「松のや露八」
...あなた様のお慈悲でござりました」「なんの」光厳は...
吉川英治 「源頼朝」
...――お身から詫び言など』『この上は、お慈悲です...
吉川英治 「夕顔の門」
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