...ところで今夜はマアそれにして置くから、お慈悲を以て、これで御免を蒙らして頂かうぢやないか?』『好し、好し、今歸つてやるよ...
石川啄木 「札幌」
...それでも母の如きお慈悲の笑顔わすれず...
太宰治 「創生記」
...……(涙をふく)神さま、ああ神さま、どうぞお慈悲で、この罪ぶかい女をお赦(ゆる)しくださいまし! この上の罰は、堪忍(かんにん)してくださいまし! (ポケットから電報を出して)今日、パリから来たの...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...残らずみんな――世界じゅうに満ちひろがる神さまの大きなお慈悲のなかに...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...わたしは神様のお慈悲を当てにして...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「あの、少しお慈悲を...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ここで申し上げてしまえばお慈悲がかかって不問に置かれる...
中里介山 「大菩薩峠」
...三千世界が仏菩薩のお慈悲ということならば...
中里介山 「大菩薩峠」
...「へエ――」「白状してお慈悲を願つた方が宜いよ」「親分」駒吉は舌が引釣つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あなたのお慈悲にすがり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...お慈悲による助命...
本庄陸男 「石狩川」
...一六七六年巴里版タヴエルニエーの波斯紀行一卷六一六頁に盜人の體を四つの小壁で詰め頭だけ出してお慈悲に煙草をやり死ぬ迄すて置く...
南方熊楠 「人柱の話」
...今日は格別のお慈悲で打物を持たせてやるから...
吉川英治 「剣難女難」
...お慈悲と思し召して...
吉川英治 「新・水滸伝」
...お慈悲をもってこの後(ご)の安住を老骨へおさずけ下されい」親鸞の前へ出た三郎盛綱の偽らない物語りはこうだった...
吉川英治 「親鸞」
...旦那、どうかお慈悲に、こッそり逃がしてやっておくんなさい」「ウム...
吉川英治 「八寒道中」
...九条院のお慈悲なり――とあって...
吉川英治 「源頼朝」
...お慈悲を」彼女は恐ろしい剣幕で呪いの文句を浴せかける...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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