...また影法師なぞにおびえまいぞ...
芥川龍之介 「偸盗」
...おびえたような声で...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...かれは明智のピストルと、警官隊のすがたに、おびえて、だんだん、あとじさりをし、いまは、黄金の大どくろの口のへんに、もたれかかって、肩で息をしながら、うつろな目で、こちらを見つめていました...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...物におびえた青ざめた表情で樽り...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...鬼にやとていみじくおびえたり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...無學の妻は、果しておびえた...
太宰治 「陰火」
...多情な奴に限って奇妙にいやらしいくらい道徳におびえて...
太宰治 「グッド・バイ」
...S中尉は繃帯(ほうたい)の中から恐怖におびえた眼を見せて...
田中貢太郎 「空中に消えた兵曹」
...目がおびえているのです...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...おどおどとおびえたりしなかったからだよ」ネロはその言葉に慰(なぐさ)められ...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...すつかりおびえきつてゐるモニカは咽び泣きしながら...
南部修太郎 「死の接吻」
...波が大きくしぶきすると犬はおびえたようにキリッと首をもちあげて海へ向って吠えた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...おびえるでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...潜り込んでいるスパイや影に皆おびえているからだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...夜中に犬のほえる声におびえて...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...おびえた夢のような眼をした彼女は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...おびえた表情をして見せた...
水上滝太郎 「果樹」
...血のにおいを知っておびえた啼き声をあげているのみです...
吉川英治 「江戸三国志」
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