...たばこ屋の店番をしているおばさんだとか...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...同居の平林さんの家族みよ子おばさんが...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...スシでも食うか」「おばさんに...
高見順 「いやな感じ」
...宿のおばさんが「あかざ」の葉をむしてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...正枝を「おばさん」と呼んで何でも相談するし...
豊島与志雄 「浅間噴火口」
...おばさんの助手としては...
豊島与志雄 「庶民生活」
...いろんな下らないことをおばさんに饒舌ってるようですが...
豊島与志雄 「花子の陳述」
...そしておばさんの主人に頼んで...
豊島与志雄 「紫の壜」
...おばさん、ほんとうに連れてってくれるなら、あたい行ってもいいよ、おばさんとこに居候になっていてもいいよ」八「それというのはね、まあ、聞いて下さいまし...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし茂太郎は、それを怖れないでうるさがり、「怖かありません、おばさんの面は怖くないけれども、こうやって抱かれるのが窮屈でならない、放して下さい」「お前、ほんとうに、わたしの面を怖いとは思わない?」お銀様は、なお、おびやかすように茂太郎の面に、呪いそのもののような自分の面を見せようとすると、「怖かありません、あたいは人の怖がるものを怖がらないけれど、窮屈なことがいちばんきらいなのよ」「いいえ、おばさんの面はこわい面でしょう、それにくらべるとお前の面は、綺麗な面ね」「いいえ、怖かありません、あたい蛇だって、狼だって、何だって怖いと思ったことはないけれど、人に可愛がられるのが大嫌いさ、息が詰まるんだもの……」「お前の名は何というの?」「清澄の茂太郎」「茂ちゃんていうの」「ああ、おばさん、放して頂戴よ、息苦しくて仕方がないからさ」「おとなしくして、鬼子母神様(きしもじんさま)の子におなりなさい」「放して下さい、ほんとに熱苦しいんだもの……よう、おばさん」「おとなしくしておいで――」「いやだ、いやだ……おばさん、何をするの、放さないの?」「わたし一人で淋しいから、茂ちゃん、泊っておいでなさいな」「息が詰まるじゃないか、おばさん、どうしても放さなけりゃ、あたい、口笛を吹いて狼を呼ぶからいいや」「何ですって、狼を呼ぶ……?」「ああ、あたいがここで口笛を吹くと、狼が出てくるんだから……」「まあ怖い……お前は狼より、わたしの方が嫌いなの?」「だって、息がつまりそうだもの」「あたしの顔は、狼より怖い……」「そんなことはないけれど……」「わたしの息は、蛇の息より、熱苦しいの?」「おばさん、堪忍(かんにん)して頂戴ね、あたいは怖いものはないけれど……」「だから、おとなしく、おばさんのいうことをお聞きなさい、あたしは千人の子供を食べる鬼子母神様の生れ変りなんですもの」「いけませんよ、おばさん...
中里介山 「大菩薩峠」
...多分お手水(ちょうず)にでも行ったのだろうが、それにしては長過ぎるとお雪が待ちあぐむ頃には、浅吉が落着かなくなって、しきりに気を揉んでいる様子が、ありありと見えますから、お雪は、「おばさん、どうしたんでしょう、帰りが遅い」いらいらしていた男妾の浅吉は、やがて声を低くして、「お嬢さん――」と、お雪のことを呼びました...
中里介山 「大菩薩峠」
...いやなおばさんだの...
中里介山 「大菩薩峠」
...とうとうイヤなおばさんの記念(かたみ)の縮緬の着物を...
中里介山 「大菩薩峠」
...階下のおばさんも...
林芙美子 「新版 放浪記」
...おばさんが何か御用だよ」一太は立って境の唐紙をあけた...
宮本百合子 「一太と母」
...きのうおばさんが来られて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二人のおばさんは何十人もの食膳をととのえると...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...けれども、小人のさけび声が、ますますあわれっぽくなってきましたので、おばさんは、ふたりのあいだに分けてはいりました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
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