...彼等が自分の姿に震えおののく有様を興(きょう)がったこともあります...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...屈強の若いものでもこの水じゃ助かるかどうか」伊藤も思わず不安におののく目差しを無気味な川面へ移した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その醜い姿に怖れおののくこともあったに相違ない...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...冷たい星のおののくのが見えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...かすかに神経質におののくのを...
豊島与志雄 「幻の園」
...ふたりは樹木もおののくばかりの愛の言葉を言いかわした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何かしらうすら寒く心がおののくことのある...
豊島与志雄 「録音集」
...広間の中に不安におののく一団の美しい群(むれ)を見ておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不安におののく十数人を見やりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何となく恐れおののくような様子――動作と話振りとにおけるかなりの神経質な熱情――落着きのない興奮した態度に...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...恐れおののく飼主をその爪牙(そうが)にかく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこもとに罪をなすろうとしたのだ」おののくような声は低かったけれど...
山本周五郎 「日本婦道記」
...呉城全体があやしく揺れおののくばかりだった...
吉川英治 「三国志」
...ありがとう!」おののく手にそれを取ると...
吉川英治 「親鸞」
...範宴の心も共におののくのであったが...
吉川英治 「親鸞」
...岩峭も揺れおののく――といったような幽玄哀切を描きながら...
吉川英治 「随筆 新平家」
...わざとおののく様子をみせて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...女の声が中でおののく...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
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