...ふるえおののく早苗さんを...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...屈強の若いものでもこの水じゃ助かるかどうか」伊藤も思わず不安におののく目差しを無気味な川面へ移した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...三たびおののくトロイアと其豪勇の諸援軍...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼らの心はそれにこたえるような愛におののく...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...そして巣の僅かな微動にも緊張した神経が震えおののく様は...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...かすかに神経質におののくのを...
豊島与志雄 「幻の園」
...筆のおののくのを感じませんか...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこもとに罪をなすろうとしたのだ」おののくような声は低かったけれど...
山本周五郎 「日本婦道記」
...おののく心を静めながらその見出しを読むと...
山本禾太郎 「仙人掌の花」
...恐れおののく風に上体を横に反らせて矢代の胴を抱き...
横光利一 「旅愁」
...しかし恐怖におののく妖花の姿を見ると...
吉川英治 「剣難女難」
...後漢の朝はすでに咲いて凋落(ちょうらく)におののく花にも似ている...
吉川英治 「三国志」
...孫権は、おののく手に、印綬をうけながら、片膝を床について、滂沱(ぼうだ)……ただ滂沱……涙であった...
吉川英治 「三国志」
...むなしく災(わざわ)いの暴威と敵兵の濶歩(かっぽ)におののくだけであった...
吉川英治 「三国志」
...おののくには当らぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...おののくごとく咽(むせ)ぶごとく...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ここにおりますから」おののく手で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お綱がおののく手に持ったのを見ると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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