...おそれとおののきとがたかまっていました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...この失われた良心をとりもどす工夫を教えている」二人の少年は燈火をとって胸の裡へさしむけられたような驚きとおののきに瞳をかがやかして謹聴していたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...最初のあの新鮮なおののきを...
太宰治 「パンドラの匣」
...わが唯一のおののき考えてみると...
太宰治 「碧眼托鉢」
...口角の皺(しわ)ほどの管弦楽のおののきによって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あたかも倒れんとする樫(かし)の木が斧(おの)の下に最後のおののきをするようなものだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...おののきつつ、前世の自分は、その木乃伊が前々世の己の身体であることを確認せねばならない...
中島敦 「木乃伊」
...怖れおののきながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...いやはやぞっとおののきし記憶あり...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...あるかるいおののき...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...彼女はおののきながら...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...おせんは全身のおののきにおそわれ...
山本周五郎 「柳橋物語」
...総毛だつおののきをこらえるのに全力で...
吉川英治 「江戸三国志」
...そして、後に届いた彼女への便りには、――お身の唇に濡れたることもある笛と思えば、わが唇の触るるごとに、音もおののき、身も慕わしゅうおののき候て...
吉川英治 「篝火の女」
...丞相旗をめぐる諸軍すべて翩翻(へんぽん)とただおののき恐れて見えたが...
吉川英治 「三国志」
...めぐる運命におののきを覚えたからである...
吉川英治 「三国志」
...もう血ぶるいをするかのようにガタガタとおののき鳴る...
吉川英治 「親鸞」
...ひんやりとしたおののきが腕に触(さわ)る……...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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