...愛の笑いがおのずから顔に動いた...
伊藤左千夫 「奈々子」
...朝寝の快感は又おのずから別である...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...同じ北斎が自分の得意の領分へはいると同じぎざぎざした線がそこではおのずからな諧調(かいちょう)を奏してトレモロの響きをきくような感じを与えている...
寺田寅彦 「浮世絵の曲線」
...この同人雑誌の運動が全体として最近おのずから持つようになって来たと思われる処の...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...おのずから連関的に安定を与えられ...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...おのずから流れ出た子供っぽいものがあったのだった...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...おのずから人生の愚劣さに眉が顰めらるるのであるが...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...わたつみの海の千(ち)ひろの底にしておのずからわが身にふさえる家をもち...
中勘助 「小品四つ」
...おのずから他の町道場と選を異(こと)にするものあるを知って...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこにおのずから感慨無量なるものがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...おのずから考えられるので――「ああ...
中里介山 「大菩薩峠」
...太玄(たいげん)の(もん)おのずから開(ひら)けて...
夏目漱石 「草枕」
...彼女は彼の近づいて来るのをおのずからに感じるようになった...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...おのずから知られるよう...
宮本百合子 「女の歴史」
...おのずから生じることが多かったわけです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この問題はおのずから全く新しい答を見出すでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そのしゃべっている間におのずから生れる感動が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おのずから人の襟(えり)をたださしめて...
吉川英治 「神州天馬侠」
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