...葉子は恐怖におびえながら一心に暗い中をおどおどと手探りに探ると事務長の胸に触れた...
有島武郎 「或る女」
...エリーザはおどおどしながら...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「野のはくちょう」
...心もおどおどするのであった...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...ペルシャ猫が一匹おどおどして侵入者を見てゐました...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...おどおどしなかった...
太宰治 「断崖の錯覚」
...忍び足に階段を登って来た青江が平生にないおどおどした声で...
豊田三郎 「リラの手紙」
...おどおどとした姿で...
直木三十五 「南国太平記」
...脅々(おどおど)として居る本当のお夏もいじらしいには違いありませんが...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...セエラはおどおどしている少女にふと目を惹かれました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...(倒れる)政吉 (おどおどする徳之助とおなかに)逃げるんだ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...止めるにも止めかねて勢ひの悽(すさ)まじさに唯おどおどと気を呑(の)まれし...
樋口一葉 「たけくらべ」
...鍛冶屋が内心おどおどしながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...いよいよわたしは心配でおどおどしながら...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...ことにあの晩のやうなおどおどした冷たさや...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...無暗に人を怖れておどおどして居るのと...
柳田國男 「どら猫観察記」
...負けた犬みたいなおどおどとした目つきをしていた...
山川方夫 「恐怖の正体」
...たぶん、間違いは、ないつもりでございますが」今になって、捕虜の菅六はあいまいな口吻(くちぶり)で、おどおど答えた...
吉川英治 「源頼朝」
...恟々(おどおど)と待つ気ぶりも見える...
吉川英治 「無宿人国記」
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