...とられたままにおどおどしていた...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...おどおどとあたりを見まわして心配(しんぱい)そうに立っている...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...おどおどした声が...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...切長の眼は心もち伏目に、ひ弱な火影の煽るに連れて、おどおどした、どうやら少しはにかんだ調子が見える...
薄田泣菫 「西大寺の伎藝天女」
...「君は? 食べないの?」と人が変ったようなおどおどした口調で言って...
太宰治 「乞食学生」
...そうしてさながら彼の会社の重役に対する時のごとくおどおどした態度で云った...
谷崎潤一郎 「途上」
...おどおどして)奥さま...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...小さくなっておどおどとあたりを見してばかりいたが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...かッと来られると気がおどおどしてしまって...
徳田秋声 「黴」
...ネロはおどおどと胸を痛めながら思いました...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...あはれな臆病者は雌豹(めへう)の群に襲はれた驢馬のやうにおどおどして顔もあげずに縦横に首をふるばかりだつた...
中勘助 「銀の匙」
...少しおどおどするのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...僕はおどおどと囚人のやうな気持で貧しい朝の食事をのみこむ...
原民喜 「魔のひととき」
...跫音を消して歩くためには吐息さへも遠慮しなければなるまい――村瀬は必要の五倍もおどおどとして...
牧野信一 「女に臆病な男」
...処女のやうに怖怖(おどおど)したり...
室生犀星 「愛の詩集」
...」主婦はそう言っておどおどしている女客の浅ぐろい顔を見たが...
室生犀星 「三階の家」
...まだ内心胸を突かれておどおどしているに相違ない千鶴子が...
横光利一 「旅愁」
...おどおどしたようなご容子もみじん見えない...
吉川英治 「私本太平記」
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