...けっして弁慶の七つ道具にもおとりはしなかったのです...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...この被告は閣下のおとりになるやうな...
薄田泣菫 「茶話」
...大鷲神社(おおとりじんじゃ)の傍(そば)の田甫の白鷺が...
永井荷風 「里の今昔」
...尼にされた我が子の囮(おとり)で...
中里介山 「大菩薩峠」
...この空筐を囮(おとり)にして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...黒雲五人男をおびき寄せる囮(おとり)位にはなるだろう」「あっしは?」「お前は時々新鳥越を覗くんだな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「あなたリセ(官立高等中学)の競争試験(コンクウル)で一等賞をおとりになったって...
久生十蘭 「だいこん」
...ではどうぞいいお年をおとりなさいますように」と言ってとめは引取る...
久生十蘭 「魔都」
...大鷲(おおとり)神社の傍の田甫の白鷺(しらさぎ)が...
広津柳浪 「今戸心中」
...この煩(わづら)はしい責任を私の肩からおとり下さるように...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...なま心おとりもしぬべき事ぞまじりたるや...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...おとりください」ジョバンニは坊(ぼっ)ちゃんといわれたので...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...中間によい人を得て姫宮をお望み申し上げた場合には冷淡な態度を院はおとりになるまいという自信もあって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その女性が宮をお愛しするかぎりは軽々しく初めに変わった態度をおとりになるような恐れのない方だと私は思っています...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...このたびのことにもいろいろとおとりこみのございます御様子で...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...つまりその一人立っている人間が店の囮(おとり)になるんで……通りかかりの方が店を覗いて御覧になった時に...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
...おとりなし下さいませ...
吉川英治 「私本太平記」
...よくも無断で洒落(しゃら)くせえヘボ武芸を囮(おとり)に...
吉川英治 「新・水滸伝」
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