...葉子は張りのあるその目を無邪気に(ほんとうにそれは罪を知らない十六七の乙女(おとめ)の目のように無邪気だった)大きく見開いて相手の視線をはにかみもせず迎えるばかりだった...
有島武郎 「或る女」
...どんなばらの花でも、そのおとめほど、みずみずとは枝にさきだしません...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「雪の女王」
...続いて思案の『乙女心(おとめごころ)』...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...ふとそばに古い中学世界に梅の絵に鄙少女(ひなおとめ)を描いた絵葉書のあるのを発見した...
田山花袋 「田舎教師」
...「この巨椋の池の御留場(おとめば)は...
中里介山 「大菩薩峠」
...少女心(おとめごころ)を失わずにいたに違いない...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...だから英仏語ともに未通女(おとめ)の後見として...
南方熊楠 「十二支考」
...まだ十七の乙女(おとめ)には...
三宅花圃 「藪の鶯」
...「僧都がおとめになるのはどうしたことでしょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...眼はおとめの怖(おそ)れで...
室生犀星 「姫たちばな」
...少女(おとめ)が話聞く間...
森鴎外 「うたかたの記」
...少女(おとめ)らの笑ひさざめく声...
森鴎外 「文づかひ」
...わが眼(まなこ)はこのうつむきたる少女(おとめ)の顫(ふる)う項(うなじ)にのみ注がれたり...
森鴎外 「舞姫」
...可憐な少女(おとめ)の歌う声がする...
吉川英治 「三国志」
...大留城(おおとめじょう)の森川権右衛門(もりかわごんえもん)の所へ」「あ...
吉川英治 「新書太閤記」
...処女(おとめ)のような羞恥(はじら)いと...
吉川英治 「源頼朝」
...そうした処女心(おとめごころ)からいつのまにか遠くなっている証拠でもあろうかと考えて来て...
吉川英治 「宮本武蔵」
...処女(おとめ)が噛むのじゃ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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