...怪しまれないで逃げおおせるものではない...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...果して逃げおおせることが出来るかしら...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...人目にかからず逃げおおせることは...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...それをしおおせるまでに或る時間のかかるのは...
津田左右吉 「〔『支那思想と日本』初版〕まえがき」
...とても匿(かく)しおおせるものではなかった...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...そのうちに本家の老舗(しにせ)の日本人がこのアメリカ語に翻訳された「俳諧」の逆輸入をいかなる形式においてしおおせるであろうかを観望するのは...
寺田寅彦 「映画雑感(※[#ローマ数字7、1-13-27])」
...だれも自分の生活を隠しおおせることができない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...先生は現代生活の仮面をなるべく巧(たくみ)に被(かぶ)りおおせるためには...
永井荷風 「妾宅」
...種子はその身の不しだらを永く隠しおおせるものでないと思ったのか...
永井荷風 「ひかげの花」
...一人で逃げおおせる奴だよ」この講釈師は申すまでもなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...「内証事(ないしょごと)は隠しおおせるものじゃない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...このような結合をやりおおせる真正直な人間が世の中に何人いると言えるだろうか! 僕達は人を騙さない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...死ぬまで隠れおおせるというわけにはゆかない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...事に慣(な)れた警官(けいかん)の前で子どもがかくしおおせるものではなかった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...逃げおおせることは出来ないのを知ったのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...判官鬼鹿毛に乗って遁げおおせるのとに近似しいる...
南方熊楠 「十二支考」
...完全にその芸を習いおおせるものが少なかったし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...場所と仕事と伴侶とを変えながら、ほかの業・他の思い・の群れにまぎれこみ、そこにわたしの足跡を絶ち、隠れおおせる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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