...どこやら人の心をえぐる様な調子を持っている...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...鋭い刃物の創(きず)が二筋ほどえぐるように引ッ掻かれていた...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...「それでは肥料車(こえぐるま)の積載(つみおろし)の修行をするのですな」と云った...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...いつも優長な黒紋付姿を抱車(かかえぐるま)の上に横たえていた...
寺田寅彦 「追憶の医師達」
...それは森林地方で厚板や丸太を運ぶのに使われる荷馬車の前車(まえぐるま)であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...水はもんどり打って川底に突き入り逆に跳ね返って、岩を巴にえぐる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...心臓でもえぐるように...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...自分の身体をえぐるのが義務だろうということを...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...木犀(もくせい)の花の香のような、官能をえぐる、誘惑的なにおいが、こころよく、金五郎の鼻をくすぐる...
火野葦平 「花と龍」
...ホールへ戻ってみれば胸をえぐるような衝撃が...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...盗難は伯爵夫人の心臓をえぐる一太刀であった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...弥左衛門がえぐると体を上下に揺かし...
三木竹二 「いがみの権太」
...えぐるように深く突っ込んだものと見えます...
森鴎外 「高瀬舟」
...平気で肥料車(こえぐるま)の後押しをして市内に入って来た...
柳田国男 「木綿以前の事」
...たしかにそれは一刃(じん)敵の肺腑(はいふ)をえぐるものでしょう」「街亭をとれば...
吉川英治 「三国志」
...男のしのび泣く声ほど人の腸(はらわた)をえぐるものはない...
吉川英治 「新書太閤記」
...轅(ながえ)に螺鈿(らでん)がちりばめてある美しい檳榔毛(びろうげ)の蒔絵輦(まきえぐるま)がやってきたら...
吉川英治 「親鸞」
...ただ一輛(いちりょう)の蒔絵輦(まきえぐるま)が...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??