...日蔭(ひかげ)ばかりをうろつく奴(やつ)...
泉鏡太郎 「一席話」
...抱く苦しい心持がうろつく...
伊藤野枝 「日記より」
...深夜の街をうろつくこと茲(ここ)に何十度何百度か知らないほどの僕だったけれど...
海野十三 「深夜の市長」
...Silence(シイランス)と廃滅(はいめつ)の水色の色の行者のみがうろつく...
大手拓次 「藍色の蟇」
...「それがこうやって車を停めて見てもだれもいやしないんですが……何度も同じ子供がうろつくなんて眼のせいかなあ!」とぼんやりした声を出した...
橘外男 「逗子物語」
...部屋のまわりをうろつくとは...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...夜おそくそこらをうろつくと...
谷譲次 「踊る地平線」
...飲まずにはゐられない酒だけれど、飲めば酔ふ、酔へば踊る、それもよいけれど、しやべるな、うろつくな、すなほであれ、おとなしくしてをれ...
種田山頭火 「其中日記」
...自分にかへれ、自分の愚を守れ、すなほであれ、つゝましかれ、しやべるな、うろつくな...
種田山頭火 「其中日記」
...のこのこと江戸をうろつくものか...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...その辺をうろつくなんぞということが...
中里介山 「大菩薩峠」
...寝てはまた起きて旅から旅をうろつく彼等の生活もはかないものだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...広島の廃墟をうろつく餓死直前の乞食も眼に泌みついてゐたが...
原民喜 「小さな村」
...……お前がこのへんをうろつくからは...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...前途何たる目的もなしに一日大英博物館をうろつく内...
南方熊楠 「十二支考」
...少時ははばかりの周囲をうろつくのが常であった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...鉄風 妙なレヴュ小屋をうろつくのは少し控えて貰いたいものだ...
森本薫 「華々しき一族」
...ただひと飛びにそこを飛び越してうろつく暇もないとは...
横光利一 「旅愁」
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