...波のうねりの深い...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...大濤(おおなみ)のようなうねりを見せた収穫後の畑地は...
有島武郎 「カインの末裔」
...是(これ)は又余りに失敬なと腹の中に熱いうねりが立つものから...
伊藤左千夫 「浜菊」
...すぐ傍を滔々と流れてゐる谷川の白いうねりが見えて...
太宰治 「火の鳥」
...蒸汽波が沖からうねりながら押しよせてくる...
壺井栄 「大根の葉」
...波形の縁(へり)のうねり...
寺田寅彦 「柿の種」
...時には数百里も遠い大洋のまん中であばれている台風のために起こった波のうねりが...
寺田寅彦 「夏の小半日」
...よどんだ水がうねりとうねりの間でせせ笑ふやうに白い泡沫(しぶき)を立てたりした...
「修道院の秋」
...一青い波のうねりに...
久生十蘭 「キャラコさん」
...真北のほうからうねりの長い激浪が...
久生十蘭 「ノア」
...見やる床はあたかも波浪の如くうねり前後にゆられ...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...山のうねりがある...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...明日(あす)も大抵だめだねと言いながら、幾うねりして、物静かな山辺温泉...
別所梅之助 「雪の武石峠」
...丘をうねりくねつてゐる車道だとか...
堀辰雄 「春日遲々」
...草原は一時にざわめいてうねり廻り...
本庄陸男 「石狩川」
...くま蝉が徐ろにぢりぢりと鳴きはじめるかのやうに微かに鳴りはじめたかと思ふとやがてうねりを含んだ調子を出して...
牧野信一 「奇友往来」
...高館に登りて見れば小糠雨烟りて寒く朽ちかけし家のほとりの高き木に鳴く蝉かなし苔かほる古き木に倚りその昔の人をしのべど木々に吹く風も寂しく消えて行く思ひ儚し遠山の淡くけむりて北上は北の果よりその昔の夢を語らずうね/\とうねりて流る故郷を遠くはなれて旅に見る夢跡かなし生ひ繁る草木の緑高館に吹く風寒し...
森川義信 「高館」
...波のうねりを感じない陸の上では...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
便利!手書き漢字入力検索