...僕は、かのうなぎ屋で、おやじが「こんなところでお花でもやれば」と言ったのは、僕をその方へ引き込もうとして、僕の気を引いて見たのだろうと思い出された...
岩野泡鳴 「耽溺」
...傍には鰻掻(うなぎかき)になっている直助がいて...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...鯉だつて鮒だつて、鯰(なまず)も、ハヤも、鰻(うなぎ)、アカハラ、それに鮎は名物だらう...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...「今日はひとつ鰻(うなぎ)でも食おうか」「ええ...
近松秋江 「雪の日」
...最後に鰻掻(うなぎか)きという方法がある...
寺田寅彦 「柿の種」
...鰻(うなぎ)がいいね」小間物屋は...
中里介山 「大菩薩峠」
...ある人に奴鰻(やっこうなぎ)を奢(おご)ったら...
夏目漱石 「虞美人草」
...誠吾は鰻(うなぎ)が可(よ)からうと云ひ出した...
夏目漱石 「それから」
...「絹帽(シルクハツト)で鰻(うなぎ)屋へ行くのは始(はじめ)てだな」と代助は逡巡した...
夏目漱石 「それから」
...八ツ目鰻(めうなぎ)の干したのも釣るしてなければ...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...今でも鰻飯(うなぎめし)を二つ位遣(や)るんでしょう」「いや人間も五十になるともう駄目ですね...
夏目漱石 「道草」
...どじょうやうなぎを売ってくれるということである...
新美南吉 「屁」
...もう少し詳しくいえば鰻(うなぎ)の神田川の近所...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...蒸しあげるような夕凪(ゆうなぎ)になった...
久生十蘭 「あなたも私も」
...うなぎが食ひたくなったが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ちょうど鰻屋(うなぎや)のタレのようなもので新しい内はよくなれていません...
村井弦斎 「食道楽」
...その間に住む鰻(うなぎ)だけは皆片目であった...
柳田國男 「日本の伝説」
...行けども行けども羊歯の葉のようなぎざぎざの頭ばかりで...
横光利一 「旅愁」
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