...燈火(ともしび)のうつろう影に...
泉鏡花 「婦系図」
...一たいこれからいかなる行動にうつろうとするのであろうか...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...いましも急降下爆撃にうつろうという左翼の爆撃機の機首に...
海野十三 「海底大陸」
...……火は椰子(やし)の林にもえうつろうとしている」船長は...
海野十三 「恐竜島」
...今度は諸君個人の特殊の場合のことにうつろう...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...平中(へいじゅう)の家の籬(まがき)に咲いた菊の花も色香がうつろう季節になった...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...戸外(おもて)にはまだ斜にうつろう冬の夕日が残っているに違いない...
永井荷風 「妾宅」
...襖にうつろうとする火の色を見て笑っています...
中里介山 「大菩薩峠」
...あらゆる茶袋を向うに廻して大格闘にうつろうとする時...
中里介山 「大菩薩峠」
...火が対岸へ燃えうつろうとしているのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...なるほど」更に第四条件にうつろうとする時...
中里介山 「大菩薩峠」
...他人の眼には如何に奇怪にうつろうとも...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...色や……うつろう」と細き糸ふって波うたせたる時の如くに人々の耳を貫く...
夏目漱石 「薤露行」
...この章にうつろうとして...
長谷川時雨 「最初の外国保険詐欺」
...」はしばみの枝々をうつろうともしない何羽かの黒鶫を...
室生犀星 「姫たちばな」
...それから二十年の年月紅色の花にうつろう愁いは...
横光利一 「夜の靴」
...四条畷の直後にうつろう...
吉川英治 「私本太平記」
...「批評にうつろう」――エロアが言う...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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