...院長は家中(うちじゅう)の稼ぎ人で...
泉鏡花 「婦系図」
...とかくするうちに松の花の黄ろい花粉が...
相馬泰三 「夢」
...数度戦つて居りまするうちに喉がかわいてたまらなくなり...
太宰治 「右大臣実朝」
...なに着せてやるんぞな?」「うちじゃあ...
壺井栄 「二十四の瞳」
...お島は幾度生家(うち)の方へ資金の融通を頼みに行ったか知れなかった...
徳田秋声 「あらくれ」
...この上ない羞恥(しゅうち)を感じた...
徳田秋声 「あらくれ」
...ただ暗黙のうちに...
豊島与志雄 「乾杯」
...そのうち少し私を「脳不足(ノータリン)」だといふ意味の目配せを主人やお主婦さんと交すやうになつた...
中原中也 「西部通信」
...うちの朴念仁にポーッと来て居るんだって...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...しかし内拡(うちひろ)がりの外窄(そとすぼ)まりと昔から能(よ)く俗人が云う...
二葉亭四迷 「平凡」
...そのうちに八の宮のお邸(やしき)は火事で焼亡してしまった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...すでに打越(うちこし)にはその背景を叙した後だから...
柳田国男 「木綿以前の事」
...まねをしているうちに習慣となり...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...天井裏にかけた提灯(ちょうちん)箱なぞいうものを...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...何が何やら盲目(めくら)滅法でしたがそのうちにダンダン出来のよし悪しがわかって来て...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...思わずホロリとあつい涙を袖(そで)のうちにかくした...
吉川英治 「神州天馬侠」
...――李応の長鎗、彼の三叉(さんさ)の鎗が、からみあって、音を発し、閃々(せんせん)といなずまのような光を交じえ、とたんに、両勢入りみだれて陣鼓(じんこ)、喊声(かんせい)、一時に鳴りとどろき、いずれも早や、退(ひ)くに退けないものとなったが、そのうちに、城壁の高櫓(たかやぐら)から、二男の祝虎が狙い放した一すじの矢が、李応の姿を、どうと、馬の背から射落した...
吉川英治 「新・水滸伝」
...万一多勢(おおぜい)の子どものうちの一人でも...
吉川英治 「親鸞」
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