...藁束に身を靠(もた)せかけたままいつか心持が重くなってついうとうと転寝(うたたね)の夢に入るような事さえもあった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...おれの神聖な本拠をおどろかすというのはどういう所存なのか? こんな時刻におれがうたたねをつけこまれるとでも思っているのか...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
......
武田祐吉 「古事記」
...山川(さんせん)草木うたたあ荒涼十里血なまあぐさあし新戦場しかも...
太宰治 「親友交歓」
...晩飯だか夜食だか解らない御飯を食べて、火燵でうたた寝...
種田山頭火 「其中日記」
...「もし竜之助さん」お絹は仮睡(うたたね)をしていた竜之助の肩へ手をかけて揺(ゆす)る...
中里介山 「大菩薩峠」
...ああ、手がつけられない! 兵馬も、うたた感心して、闖入者(ちんにゅうしゃ)というものの扱いにくいことを、今更しみじみと身に覚えたのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分もその場へ仮寝(うたたね)をした...
夏目漱石 「坑夫」
...この仮睡(うたたね)から覚めた...
夏目漱石 「それから」
...彼のうたたねが相当長くつづいたと思ううちに...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...今ここにこの影像に対してうたた敬虔の念が油然として湧き出づるのを禁じ得ない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...やがてまたうたたねが途中に入って来た――鋭く顔を刺して面立(おもだち)をこわばらせる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...うたた寝していたほうの女王は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...『つイうたた寝をしていたのです...
室生犀星 「あじゃり」
...いつか軽い湯づかれにとろとろとうたた寝の浅い眠りに落ちたかと思うと...
吉川英治 「江戸三国志」
...転寝(うたたね)には...
吉川英治 「新書太閤記」
...トロトロとうたた寝していた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「……八年」武蔵も、転(うたた)、歳月の思いにたえなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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