...早田はいわば矢部の手で入れた監督に当たるのだ...
有島武郎 「親子」
...いわば公開せる秘密であるということができる...
高神覚昇 「般若心経講義」
...いわばそのわからない「何か」を自分にわからせるために放浪しているようなものだ...
高見順 「如何なる星の下に」
...精神がこれをいわば観察するために随意に自己をこれに向け得るというように...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...いわば、これらの作家によって一言でいうならば、探偵小説のリアリズム化が行われたのであった...
十返肇 「日本推理小説の曲り角」
...いわばそれは社会的集団的性格の神経組織自体であることである...
中井正一 「物理的集団的性格」
...まあいわば身体一つの移民生活から始めたと解していいであろう...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...いわば自己を外に見ることから働く...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...平易(へいい)にいわばあたり前に考える人は少なかろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...いわばその本質を構成する特性についてであり...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...いわば無勘弁の少年と評するも不当に非ざるべし...
福沢諭吉 「経世の学、また講究すべし」
...いわば基本的な部分にまで圧縮されているので...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...いわば建部が理想とせる数学的推理の方法を教えた教科書であり...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...兵士どもの熱血をいわば冷却凝固させてしまったのである」...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これはいわば『鼓の唖(おし)』でね……調子がちっとも出ないたちです...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...「洋行から帰ると、その晩はホテルで泊る方が良いというが――」と、こういう心配と小さな誇りを持っている父に、頭をいつも下げさせてゆく子供に自分がなることは、いわば、洋行したためばかりに起って来た悲劇であった...
横光利一 「旅愁」
...いわば一個の山家侍だ...
吉川英治 「私本太平記」
...いわば一門と申すもの...
吉川英治 「新・水滸伝」
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