...岩端(いわばな)や...
泉鏡花 「海の使者」
...いわば酋長相続の便宜から起こっているもので(これは詳説を要するが)...
高群逸枝 「女性史研究の立場から」
...それが彼らの理想で、そこにはなんの神秘もなければ、高遠な憂愁もありません……、権力と、卑しい地上の幸福と、隷属に対する最も単純な希望があるにすぎないのです……、いわば、未来の農奴制度というべきものですが、それには彼ら自身が地主になろうとしているのです……これっくらいが彼らのもっているすべての考えですよ、おそらく彼らは神だって信じてはいないでしょう...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...いわばうまいソースの役目をする程度に訪れるのであった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...いわば神仏に信心を捧げて置いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...いわばこの家から生まれたのである...
中谷宇吉郎 「湯川秀樹さんのこと」
...ところが、いわば手荒な、彼らのふるまいに実際にふさわしくもあるような取扱いをしてやれば、彼らを制御することができるか、あるいは(このほうがいっそうありうることだし、またいっそういいだろうが)彼らがこの地位にいや気がさし、そこでついに逃げ去ってしまうかするだろうよ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...いわば因果応報(いんがおうほう)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...いわば壁一重のところへ凭れてまるッきり気がつかなかったというのは...
久生十蘭 「魔都」
...いわばその視線を迎えるように挙げられた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...「無産者的」とはこのような交渉の仕方のいわばひとつの歴史的類型であり...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...そういう人たちがいわば無邪気であればあるほどこちらで何となし顔のあからむような思いもないことはなかった...
宮本百合子 「新しい美をつくる心」
...それらを日常のいわば生れつきのもののようにすることができようとは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いわば遊山の気まぐれに廻って来たこと...
吉川英治 「江戸三国志」
...和歌といわば和歌...
吉川英治 「親鸞」
...いわば綽空とも同様な同寮の清衆(せいしゅう)であるのだ...
吉川英治 「親鸞」
...いわば恥多き敗者の一名だ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...すなわちいわばこの重力は...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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