...巌端(いわばな)に蒼澄(あおず)みて...
泉鏡花 「悪獣篇」
...いわば当時の文壇は何にも知らないシロウトが白粉(おしろい)を塗って舞台に踊り出し...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...私の苦闘時代といわばいって好い時であった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...いわば正しからざる気分でげしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...いわば臆病(おくびょう)の人がある...
新渡戸稲造 「自警録」
...主人重三郎はいわば叔父の敵(かたき)だ」「フーム」「こいつが名乗って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いわばこの一編のクライマックスの部分においてその感を深くするのである...
平林初之輔 「「陰獣」その他」
...それに、浅草自体が、独得の色を失って、銀座とも新宿ともつかない、いわば、ネオンまばゆく、蛍光灯の明るい街になってしまったので、浅草らしい食いものというのが、なくなってしまった、ということもある...
古川緑波 「浅草を食べる」
...……いわばそれほど...
堀辰雄 「幼年時代」
...いわば大勢の近習(きんじゅ)のうちの一人で...
森鴎外 「阿部一族」
...悪(あ)しといわば弁護もやしたまわん...
森鴎外 「文づかい」
...いわば「新趣味」よりは一段お高くとまっていたわけである...
森下雨村 「三十六年前」
...我々のためにいわば肉体的限界の中に閉じこめられてしまった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一つは『三世相(さんぜそう)』といういわば昔の百科全書で...
柳田国男 「故郷七十年」
...いわば銘々(めいめい)の腹の中のわかる者だけで鑑賞し合い...
柳田国男 「木綿以前の事」
...いわばトーキーの魁(さきが)け...
山本笑月 「明治世相百話」
...いわば置物同様にすぎない...
吉川英治 「新書太閤記」
...いわば籍(せき)なき敗軍の孤将にひとしい...
吉川英治 「新・水滸伝」
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