...太平(たいへい)な鼾(いびき)をかく...
石川啄木 「赤痢」
...直ぐいびきをかき出した...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...奥の寝台の上で寝ている辻艇長の例のいびきだった...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...ついで出来のわるい凸凹の長塀としか見えない小売店街のいびきの中をよたよたと通って...
海野十三 「第四次元の男」
...すぐさま鼾(いびき)をかきはじめた...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...アルゴス(訳者注 百の目をそなえ五十の目ずつ交代に眠るという怪物)は終夜鼾(いびき)をかいて眠ってしまったのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ここで雷のような鼾(いびき)をかいて口をあいて寝ている雲水は...
中里介山 「大菩薩峠」
...細君は乳呑児(ちのみご)を一尺ばかり先へ放り出して口を開(あ)いていびきをかいて枕を外(はず)している...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この山本さんの純情が十分の一でもあったら……時ちゃんはスヤスヤいびきをかいている...
林芙美子 「放浪記(初出)」
... いびきも もはや ありません...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう やく 「きつねめさんのはなし」
...サテン椅子の男がもぞもぞ動いて大いびきをかいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...二畳に突ツ俯したまゝスウ/\鼾(いびき)を立てゝゐる...
三島霜川 「昔の女」
...中でスースーいびきをかいて眠っているんですよ...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...鼾岩(いびきいわ)が貧乏山にけんつくを食せても...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...仰(あお)に臥(ふ)して大なる鼾(いびき)をかきてありき...
柳田国男 「遠野物語」
...男があいびきの目的に対して勇敢でなかったからに相違ない...
山本周五郎 「青べか物語」
...いびきをかくようなこともめったにない...
山本周五郎 「季節のない街」
...夜が明けておりまする」秀吉は鼾(いびき)をやめた...
吉川英治 「新書太閤記」
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