...ある夜(よ)の戌(いぬ)の上刻(じょうこく)頃...
芥川龍之介 「三右衛門の罪」
...たゞいち早く悔いぬらむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...犬(いぬ)はひときわ高くうなり声をあげ...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...その第五十三章の救主(すくいぬし)予言を以て光明の絶頂に達したのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...英吉利では狗(いぬ)も洋服を着てゐるさうだから...
薄田泣菫 「茶話」
...ニユートンの飼(か)ひ狗(いぬ)はダイヤモンドといふ名前だつたが...
薄田泣菫 「茶話」
...洗いぬいた軟い白木綿で拭きながら...
高村光太郎 「小刀の味」
...其(その)名前(なまへ)に胸板(むないた)を射拔(いぬ)かれたやうに思(おも)うて...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...ただ速度のみはこの割に増す事が困難で二割五分くらいしか増していぬ...
寺田寅彦 「話の種」
...提灯二つがたよりで辿つて行つたがとう/\動きのとれないぬかるみへ出つくはした...
長塚節 「利根川の一夜」
...青柳又八郎(あおやぎまたはちろう)・覚心坊(かくしんぼう)・猫間犬丸(ねこまいぬまる)このたて札が...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...その邊には雌犬(めすいぬ)一匹居なかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鍬(くは)の耳から戌亥(いぬゐ)...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...犬張子(いぬはりこ)や風車(かざぐるま)を並(なら)べたてる樣(やう)に成(な)りましたれど...
樋口一葉 「十三夜」
...春の夜の夢のうき橋、と絶えする横ぐもの空に東京を思ひ立ちて、道よりもあれば新宿(しんじゆく)までは腕車(くるま)がよしといふ、八王子までは汽車の中、をりればやがて馬車にゆられて、小仏(こぼとけ)の峠もほどなく越ゆれば、上野原(うへのばら)、つる川、野田尻(のだじり)、犬目(いぬめ)、鳥沢(とりざわ)も過ぐれば猿はし近くにその夜は宿るべし、巴峡(はきよう)のさけびは聞えぬまでも、笛吹川(ふゑふきがは)の響きに夢むすび憂(う)く、これにも腸(はらわた)はたたるべき声あり、勝沼よりの端書一度とどきて四日目にぞ七里(ななさと)の消印ある封状二つ、一つはお縫へ向けてこれは長かりし、桂次はかくて大藤村の人に成りぬ...
樋口一葉 「ゆく雲」
...一人は石垣のそばに坐ったまま頭を射抜(いぬ)かれていたこと...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...代々の君が美術に志ありてあつめたまいぬる国々のおお花瓶(はながめ)...
森鴎外 「文づかい」
...石の狛犬(こまいぬ)のそばに立って...
吉川英治 「神州天馬侠」
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