...サアベルの音、靴(くつ)の音、馬のいななく声、にわかにあたりは騒々しくなった...
田山花袋 「田舎教師」
...そうすると馬は尻尾の痛苦に辟易していななく元気がなくなると書いてある...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...欧州大戦のときフランスに出征中のアメリカ軍では驢馬のいななくのを防ぐために「ある簡単なる外科手術を施行した」とある...
寺田寅彦 「俳諧瑣談」
...だしぬけにいななく声足下(あしもと)に起こりて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...なつかしい微妙な薫(かおり)は駿馬(しゅんめ)いななく大宛(だいえん)のものである...
中勘助 「胆石」
...馬の高くいななくのを聞いた...
中里介山 「大菩薩峠」
...春の小鳥空は明るく日の光野の涯までもうららかに山の桜が咲きました春は小鳥も楽しげに桜の枝に来て泊((ママ))り花より花へほがらかに枝より枝へ飛んでゆく友呼ぶ声も聞えます駒駒は いななく春の野にどこへゆくのか知らないがいななき いななき駈けてゆく雲はお空の上をゆき野原は遠く涯もなし駒はひろ野を駈けてゆくムギノホヒバリハ サヘヅルピイチクピオソラハ アカルクハレマシタ...
野口雨情 「未刊童謡」
...胡馬(こば)北風にいななくの胡だ...
野村胡堂 「胡堂百話」
...ヒヒーンといななく)春子 (その声にビクッと眼がさめて)お...
三好十郎 「樹氷」
...ただいななくのみだった...
吉川英治 「三国志」
...いななく駒の手綱をしめながら...
吉川英治 「三国志」
...竿立ちになっていななく...
吉川英治 「三国志」
...いななく声とともに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...いななく馬の声をきくと...
吉川英治 「神州天馬侠」
...いななく馬の意気までが...
吉川英治 「新書太閤記」
...馬つなぎにいななく馬の影と...
吉川英治 「新書太閤記」
...駅路(うまやじ)の馬はいななくし...
吉川英治 「親鸞」
...馬のいななくのを聞けば...
吉川英治 「日本名婦伝」
便利!手書き漢字入力検索