...きものをぬいで湯にはいると...
江戸川乱歩 「天空の魔人」
...五浦(いづら)の釣小舟(つりおぶね)さては赤倉(あかくら)のいで湯のことを...
岡倉由三郎 「茶の本」
...急いで湯殿へ入っていった...
徳田秋声 「あらくれ」
...火鉢に炭をついで湯気を立たせ...
豊島与志雄 「或る素描」
...そして暖かい伊豆のいで湯に浸りながら漸くに貯えた乏しい生命を...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...今の医者が胃拡張の病人に不消化物を禁じないで湯茶(ゆちゃ)だの牛乳だのスープだの酒だの麦酒(びーる)だのと水分の多い飲料を禁じるのはそのためだ...
村井弦斎 「食道楽」
...由良は急いで湯の中から這い上った...
横光利一 「馬車」
...由良も着物を脱いで湯へつかったが...
横光利一 「馬車」
...いで湯をば野沢に浴びて...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...衣服をぬぎ捨てて急いで湯へ飛び込む...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...衣服をぬぎ捨てゝ急いで湯へ飛び込む...
吉江喬松 「山岳美觀」
...そこに、信玄の隠し湯という言い伝えのある、自然のいで湯と、かたちばかりの小屋がある...
吉川英治 「江戸三国志」
...たぎり沸(わ)くいで湯のたぎりしづめむと病人(やまうど)つどひ揉めりその湯を湯を揉むとうたへる唄は病人(やまうど)がいのちをかけしひとすぢの唄上野(かうづけ)の草津に來り誰も聞く湯揉の唄を聞けばかなしも十月十九日降れば馬を雇つて澤渡(さわたり)温泉(おんせん)まで行かうと決めてゐた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...眞裸體になるとはしつつ覺束な此處の温泉(いでゆ)に屋根の無ければ折からや風吹きたちてはらはらと紅葉は散り來(く)いで湯のなかに樫鳥が踏みこぼす紅葉くれなゐに透きてぞ散り來わが見てあれば二羽とのみ思ひしものを三羽四羽樫鳥ゐたりその紅葉の木に夜に入ると思ひかけぬ烈しい木枯が吹き立つた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...ひと夜寢てわが立ち出づる山かげのいで湯の村に雪降りにけり起き出でて見るあかつきの裏山の紅葉の山に雪降りにけり朝だちの足もと暗しせまりあふ峽間(はざま)の路にはだら雪積み上野と越後の國のさかひなる峰の高きに雪降りにけりはだらかに雪の見ゆるは檜(ひ)の森の黒木の山に降れる故にぞ檜の森の黒木の山にうすらかに降りぬる雪は寒げにし見ゆ昨日の通りに路を急いでやがてひろ/″\とした枯芒の原...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...たぎり沸(わ)くいで湯のたぎりしづめむと病人(やまうど)つどひ揉めりその湯を湯を揉むとうたへる唄は病人(やまうど)がいのちをかけしひとすぢの唄上野(かみつけ)の草津に来り誰も聞く湯揉(ゆもみ)の唄を聞けばかなしも十月十九日...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...真裸体になるとはしつゝ覚束な此処の温泉(いでゆ)に屋根の無ければ折からや風吹きたちてはらはらと紅葉は散り来いで湯のなかに樫烏が踏みこぼす紅葉くれなゐに透きてぞ散り来わが見てあれば二羽とのみ思ひしものを三羽四羽樫鳥ゐたりその紅葉の木に夜に入ると思いかけぬ烈しい木枯が吹き立った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...ひと夜寝てわが立ち出づる山かげのいで湯の村に雪降りにけり起き出でゝ見るあかつきの裏山の紅葉の山に雪降りにけり朝だちの足もと暗しせまりあふ狭間の路にはだら雪積み上野と越後の国のさかひなる峰の高きに雪降りにけりはだらかに雪の見ゆるは檜の森の黒木の山に降れる故にぞ檜の森の黒木の山にうすらかに降りぬる雪は寒げにし見ゆ昨日の通りに路を急いでやがてひろびろとした枯芒の原...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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