...しかしそれは偽(いつわり)である...
芥川龍之介 「猿蟹合戦」
...それがいつわりのない自分自身の姿なのであつた...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...他(かれ)が言葉を虚誕(いつわり)なりとは...
巌谷小波 「こがね丸」
...うそいつわりはなかった...
梅崎春生 「幻化」
...芸に行きづまり一夜いつわりの恋をしかけて...
太宰治 「風の便り」
...いつわりなき感想をしたためようとしたのであるが...
太宰治 「古典竜頭蛇尾」
...いつわりの多い子である...
太宰治 「ろまん燈籠」
...夢にもそうとは存じ上げなかったわい! 昨夜のあいつの言葉に嘘いつわりのあろうはずはないんだ! だが待てよ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...あるいは安堵(あんど)の・あるいは恐怖(きょうふ)の・偽(いつわり)ならぬ色を浮(うか)べるのを見るにつけ...
中島敦 「狐憑」
...虚偽(いつわり)のない...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...偽者(いつわりもの)めが」斯う仰言(おっしゃ)って...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...なるほどそのためにKはいろいろないつわりや偽善をしないでもすんだが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...スイス人といえばほとんど嘘いつわりを知らない国民である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...恩恵や赦免をいつわり約したりして...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それには些(いささ)かも(いつわり)はなかった」正篤は眼を伏せる姿勢でこう云った...
山本周五郎 「桑の木物語」
...屋敷生活や武家階級のいつわりと空虚にいたたまれない気持からか...
吉川英治 「大岡越前」
...それに嘘いつわりがあるものか」ひそひそ声の雄弁に...
吉川英治 「大岡越前」
...附(つ)け焼刃(やきば)のいつわりか...
吉川英治 「新書太閤記」
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