...一端(いっぱし)己の目を盗んだ気で洒亜々々(しゃあしゃあ)としているんだ...
泉鏡花 「婦系図」
...それでいっぱしの犬にでもなった気で得意でいるんだ...
大杉栄 「新秩序の創造」
...あの腹掛のドンブリに、古風な財布をいれて、こう懐手(ふところで)して歩くと、いっぱしの、やくざに見えます...
太宰治 「おしゃれ童子」
...そうしてそれを風呂敷に包んで一端(いっぱし)何か酬(むく)いられたような心持で...
徳田秋声 「新世帯」
...いっぱしの面をしていることが...
中里介山 「大菩薩峠」
...いっぱし、自分が監督者気取りで納まっているようにも見られる...
中里介山 「大菩薩峠」
...いっぱし海道をまたにかけたつもりの旅行者が...
中里介山 「大菩薩峠」
...何か物にしようというたくらみをいっぱしの見得(みえ)のつもりでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分もいっぱしの苦労人のような気分になりつつ読む...
中里介山 「大菩薩峠」
...いっぱし御用聞の出店くらいは引受ける気だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その振る舞はいっぱしの男のようであった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...いっぱしの捕食階級なら優位な立場を利用して全く分らないこともない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...どうやらいっぱしの楽隠居になって老後安楽でいるとか...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...当時はこの作も本人いっぱしの気でおさまっていたのであるが...
正岡容 「わが寄席青春録」
...一端(いっぱし)...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...いっぱしわれも坂東侍の強者(つわもの)と...
吉川英治 「親鸞」
...いっぱしの武芸者となった気でいる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...いっぱし世の中も観(み)...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??