...浩さん月に三日間働くことにして今年いっぱい...
犬田卯 「沼畔小話集」
...伸びた爪(つめ)に黒いものをいっぱい溜(た)めた...
高見順 「如何なる星の下に」
...いっぱいに置かれたオルガンで...
田中英光 「オリンポスの果実」
...これはてっきりマレーフスキイのやつがいっぱい食わしたのだ――という意識が...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...広間はいっぱいの人だかりだ...
富田常雄 「柔道と拳闘の転がり試合」
...七つの部屋が黄金でいっぱいになりました...
豊島与志雄 「銀の笛と金の毛皮」
...それが苦しがって器量いっぱいもがき苦しむのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...湯がいつもいっぱいにあふれているから...
中谷宇吉郎 「温泉2」
...六畳たった一と間いっぱいに散らばって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...赤い化粧板はこすれたり色が付いたりして出来た谷でいっぱいになっていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「僕(ぼく)たちしっかりやろうねえ」ジョバンニが胸(むね)いっぱい新しい力が湧(わ)くように...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...やさしい心いっぱいでしずかに空を眺めている秋の朝と...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「いかずちでも邪魔っけだって云うだ」声いっぱいに喚きながら...
山本周五郎 「青べか物語」
...この月いっぱいというように延ばしていた...
山本周五郎 「落ち梅記」
...ちからいっぱいわが子を抱き緊めたい...
山本周五郎 「菊屋敷」
...とさぶは両手の指を力いっぱい絡み合わせ...
山本周五郎 「さぶ」
...「私もただ胸がいっぱいで」と...
吉川英治 「私本太平記」
...庭いっぱい押し込んで来た顔を見ると...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索