...それにはいささかも遊戯的な余裕がないだけに...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...三人符を同じゅうしていささかも異なる事なし...
泉鏡花 「一景話題」
...いささかも窶(やつ)れない...
泉鏡花 「海神別荘」
...いささかもひるむところなく...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...いささかも害心のないことを示すことにした...
太宰治 「畜犬談」
...いささかも私に巻添え食うような事がないだろうと信じた...
太宰治 「東京八景」
...露いささかもしるはずはなかったであろうと思われます...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...昂奮と、反抗は、ただ表情として現われるのみで、仕事の事務としては、いささかも、狼狽と不規律は存していないようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...いささかも極り悪がらずに打ったのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...うしろ暗いことなどいささかもあるまい」「それが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...いささかも恥ずるところも挑むようなところもなく...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...しかし二人とも身にいささかも覚えなき旨を固く言い張って...
穂積陳重 「法窓夜話」
...全く笑ひのためにはいささかも表情を動かすことなしに...
牧野信一 「沼辺より」
...いささかも母親の所行を難じてはゐなかつた...
牧野信一 「裸虫抄」
...盗人に食い付きていささかも違(たが)わず...
南方熊楠 「十二支考」
...年ごとに家の形などいささかも違うことなしといえり...
柳田国男 「遠野物語」
...いささかも信仰の元の形を...
柳田国男 「山の人生」
...いささかもこの没入を妨げない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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