...三人符を同じゅうしていささかも異なる事なし...
泉鏡花 「一景話題」
...彼は学問があるのでいささか遺老の臭気がある...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...日ごろからいささか研究しているのです...
江戸川乱歩 「影男」
...国元からはいささかの補助も受けずにやり通せたのである...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...いささか不當のやうにも思はれる...
太宰治 「お伽草紙」
...私もいささか心得があり...
太宰治 「畜犬談」
...いささか資料も準備して来たのでありますが...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...「いささかばかりこの事件を詳しく見させて頂きたい...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「ライギット・パズル」
...家(いえ)ではいささかの酒宴が催されました...
永井荷風 「監獄署の裏」
...そんな大した毒性はないと植物学者から聴いていささかがっかりしたところである...
野村胡堂 「銭形平次打明け話」
...いささか人格的に軽侮を感じた...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...いささかも身に覚えがないのに殺人犯人として刑の判決を受け...
久生十蘭 「魔都」
...いささかも後ろめたいような点はなかった...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...彼は確かにいささか意気銷沈(しょうちん)してしまっていた――もっともある程度まで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...署長も沖田刑事もいささか案外な気持ちになってきた...
森下雨村 「五階の窓」
...いささか登るのに骨が折れ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかしいささかあっけないものを彼は感じていた...
山川方夫 「待っている女」
...それにいささかの面窶(おもやつ)れが見えて...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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